2024.02.17
インプラントの寿命はどれくらい? 耐用年数を延ばす方法と寿命後の交換費用も解説
インプラントの平均寿命とは
インプラントは、日々の適切なケアやメンテナンスを行うことで、10年から20年以上持つと言われています。また高品質なインプラントであれば、30年は機能を維持することが可能です。
埋入部位や条件によって異なりますが、一部または全部の歯が欠けた症例の場合は上あごでおよそ90%、下あごでおよそ94%、歯を抜いてすぐに埋入した場合や骨移植を伴った埋入でも87~92%程度とあります。一度インプラントを埋入した9割以上の人が10年以上、使い続けることが可能となっています。
ただしこの年数はあくまで平均であり、メンテナンスを怠ると10年以内に寿命を迎えることもあれば最長40年インプラントを維持できたという記録もあります。
インプラントの耐用年数は、患者様の体調や口腔環境、ライフスタイルなどに大きく左右されます。
インプラントの寿命を縮める原因とは?
では、インプラントが摩耗し、寿命を縮めてしまう原因には、一体どのようなものがあるのでしょうか。以下のような理由が考えられます。
セルフケアが不足している
インプラント周囲の歯磨きや清掃が不足していると、感染症やインプラント周囲炎のリスクが高まります。きちんと磨いていると思っていても、磨き残しは出てしまいますので、歯科検診でチェックしてもらいましょう。
メンテナンス不足
インプラントを維持するためには、メンテナンスも必要不可欠です。口腔内の衛生が保たれていないと、汚れが溜まってしまい、インプラントの周囲の組織が炎症を起こし、インプラント周囲炎へと進行してしまいます。
インプラント周囲炎とは、インプラントとその周囲の組織が細菌に感染し、骨組織に影響を与える感染症です。これはプラークと呼ばれる歯の汚れの蓄積によって引き起こされ、インプラントの安定性を損ない、脱落のリスクを高めることがあります。
定期的な歯科のメンテナンスと自己ケアで予防できますので、心がけるようにしましょう。
過度な喫煙や飲酒
喫煙は血流を悪化させる作用があり、インプラントの骨への定着を妨げてしまいます。インプラントが骨に定着しないと最終的に除去することにもなりかねます。過度な飲酒も口腔内を悪化させるためインプラントの早期の摩耗につながります。
インプラント自体の質が低い
インプラントの材質やデザインによっても、インプラントの寿命に影響を与えます。高品質なインプラントは、骨との密接な癒着が可能であり、質が低いインプラントになると適切に骨と結合せず、摩耗が早くなり、酷い場合は早期失敗や機能不全に陥ってしまう可能性があります。
適切なインプラントは専門的な知識や技術が必要不可欠なので、治療を受ける際には、インプラント専門の医院や実績が豊富な医院で治療を受けることをおすすめいたします。
歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、インプラントの摩耗を早める原因になります。インプラントとその周囲に過剰な力が掛かると、インプラントが動いてしまい、骨との結合が外れてしまう可能性があります。
夜間のマウスガード・マウスピースなどで、対策することが可能です。
インプラントを長持ちさせるには?
インプラントを劣化させる要因についてはお分かりになりましたでしょうか。ここでは、インプラントを長持ちさせる方法についてご紹介させていただけます。インプラントを長持ちさせることはお口全体の健康を維持させることにも繋がりますので、是非参考にしていただければ幸いです。
日々のセルフケア
口内環境を適切に保つことで、インプラントを長持ちさせることができます。
日々のブラッシングは、歯の汚れの蓄積を最小限に抑え、インプラント周囲炎のリスクを抑えます。
またデンタルフロスを用いて、歯間の清掃も忘れずに行いましょう。
医院での定期的なメンテナンス
インプラントを維持するためには、歯科医院での専門的なメンテナンスが不可欠です。
最初の1年間は、3か月ごとに定期メンテナンスを行うことで、歯の汚れの除去やインプラントの検査噛み合わせの調整を行います。また問題の早期発見などで、未然に炎症などを防ぐことでインプラントを長持ちさせることができます。
当院では、歯周病菌自体を減らし、細菌の数をコントロールすることで歯周病の症状をストップさせる画期的な初期治療法「THP(トータルヘルスプログラム)」も導入しています。またメンテナンスに特化した専用フロアも完備し、通いやすい環境を整えております。
インプラントのメンテナンスにかかる費用は?セルフケアのコツも紹介
健康管理をしっかり行う
インプラントを長く保つには、健康管理も欠かせません。
インプラントを保つには口腔内のケアはもちろん大切ですが、骨の健康状態を保つことが大切です。骨粗鬆症や糖尿病などの疾患により、骨を弱めてしまうと、インプラントを埋入している骨の周囲の免疫が下がり、歯周病などを引き起こす可能性があります。
インプラントを長く維持するためにも、日々の健康管理もしっかり行っていきましょう。
適切なインプラントの選定
使用するインプラントの品質によって、インプラントの寿命も変わっていきます。高品質なインプラントを使用することで、骨とインプラントの結合が促進され、長期的な安定性を得ることができます。また耐久力にも優れており、長期間にわたって使用することが可能です。
高い強度を持つインプラントは、口腔内の環境や咀嚼の際に圧に対して、最小限の影響に抑え、長年にわたって機能を維持することが出来ます。
治療実績が豊富な歯科医院を選ぶ
インプラント治療では、歯茎やあごの骨に外科手術を行うため、耐用年数を長く保つには、手術を行う歯科医師やサポートするスタッフなどの、歯科医院全体の技術力が必要になってきます。技術力を測る指標の目安として、治療実績があります。
治療技術と技術が比例しているとは、必ずしも限りませんが、勉強会や研修への参加や認定を受けていることは、技術力の高さの証明になっているのではないでしょうか。
当院では、15年で累計約2500件と地域トップクラスのインプラント実績があり、インプラント治療に携わる歯科医師は、ICOI(国際口腔インプラント学会)やAAID(アメリカ口腔インプラント学会)といった海外の歯科学会にも積極的に参加し、日々技術力を高めていっています。
またトリートメント・コーディネーターによる一人一人に寄り添ったカウンセリングを実施し、納得感を持って治療の選択をサポートさせていただいております。
インプラントの寿命後はどうすればいい?
インプラントは、寿命による破損や脱落が起きた場合、交換・除去を行う必要があります。ここではインプラントの交換・除去の受診の目安や寿命が達したインプラントを使い続けるリスクについてご紹介いたします。
インプラントの交換・除去の目安
インプラントは、長期にわたって使用すると様々な症状を引き起こします。噛み合わせの違和感から始まり、インプラントのぐらつきや周囲の腫れなどが発生し、最終的には破損や脱落に繋がります。
破損・脱落を引き起こすと、再度インプラントを入れることになるため、費用もかさみます。
少しでも違和感を感じたら、歯科医院で受診しましょう。
寿命に達したインプラントを使い続けるリスク
不具合や交換・除去の目安に達したインプラントの使用を継続することで、様々なリスクを引き起こします。主なリスクとしては、全体の歯列の変化やインプラント周囲炎の進行などが起こり、歯列が変わると肩こりや腰痛などの全身の不調にもつながり、インプラント周囲炎は歯茎の腫れや痛みを引き起こし、進行すると顎の骨を溶かし、インプラントの再手術が出来なくなる可能性もあります。
インプラントの交換・再手術の費用は?
では、実際にインプラントの交換や再手術を行うとなると、どのくらいの費用が掛かるのでしょうか?交換が必要になった場合でも、被せ物の交換だけのケースやインプラントそのものを交換しなければいけないなど、状況により費用は様々です。
歯科医院によっては、保証制度を設けており、治療から5年以内は無料、5~10年は減額処置、10年以上は従来のインプラント費用になる制度が多いです。
当院安岡デンタルオフィスの保証期間は5年間です。5年以内にインプラントの交換や再手術は、無償でご対応させていただきます。(場合によっては一部ご負担いただくこともあります)
また顎の骨の状態によって、インプラントの再手術が出来なくなってしまった場合でも、保険適用の入れ歯やブリッジなどに変更できる可能性もあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
インプラントは、入れ歯やブリッジに比べ、強度や安定性に勝りますが、その分セルフケアやメンテナンスを念入りに行わないと、様々な影響を引き起こします。またインプラントの保証期間は歯科医院によっても様々です。事前に把握しておくことをおすすめいたします。
当院安岡デンタルオフィスでは、1本40万円からインプラントの埋入を行っております。入れ歯やブリッジに比べると、高額な治療にはなりますが、天然歯に近い噛み心地と見た目を手に入れることができます。「失った歯を元の自然な感じに回復したい」を実現するために、インプラントの世界一のスペシャリストから指導を受けた歯科医師が在籍しており、日々の勉強も欠かしません。
また、インプラントをただ埋入するだけではなく、患者様のお口全体を考慮した、インプラントはもちろん、他の歯も健康で長く残せる治療を心がけております。
インプラントをご検討されている方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせくださいませ。
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