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歯科医師が教える歯の健康のための【歯のコラム】

column

2018.09.19

治療しても治療しても虫歯がなくならない原因

歯科クリニックで虫歯の治療をしても、再び虫歯になる人がいます。

一方で、あまり熱心に歯磨きしていないのに、虫歯にならない人もいます。

この違いはどこにあるのでしょうか。
虫歯はなぜなくならないのでしょうか。

虫歯が何度も発生する原因と対策を解説します。

虫歯は「遺伝」するのではなく「感染」する

虫歯は「遺伝」するのではなく「感染」する

虫歯の再発や再々発を起こさないようにするには、虫歯のメカニズムをしっかり押さえておく必要があります。

虫歯を引き起こすのは虫歯菌です。
口のなかには300~400種類の細菌がいますが、すべてが虫歯を引き起こすのではなく、虫歯菌はその一部です。

母親のお腹のなかの胎児の口のなかには虫歯菌はいません。
生まれた後に虫歯菌に感染することで虫歯が発生するのです。
虫歯菌の一般的な「感染源」は、虫歯を持っている親や保護者です。
親が食べた箸(はし)やスプーンで子供に食べさせたりするときに虫歯菌が親から子供に移ってしまうのです。

「虫歯が多い親の子供は虫歯になりやすい」とよくいいますが、虫歯や虫歯菌は遺伝しません。
虫歯が多い親は虫歯菌を多く持っているので子供に感染する機会が多くなり、それで虫歯の親の子は高い確率で虫歯になってしまうのです。

遺伝は防ぐことはできませんが、感染なら防ぐことができます。
赤ちゃんにものを食べさせるときに食事道具を使いまわさないようにするなど注意すれば、虫歯菌の感染を防ぐことができます。

一度感染した虫歯菌を除去することはほぼ不可能

ただ、虫歯菌に一度感染してしまうと、完全に除去することはほぼ不可能です。
「虫歯菌はなくならない」と覚えておきましょう。

つまり、一度虫歯になった人は、「放置すれば」必ず再発するということです。

ということはつまり、「放置しなければ」いいのです。
虫歯菌に感染しても、虫歯を発症させない方法はあります。

正しい予防法を徹底することで再発を防げる

虫歯の再発や再々発で悩んでいる方は、次の2点を覚えておいてください。

・虫歯は遺伝ではなく虫歯菌に感染して発症する
・虫歯菌に感染しても虫歯の発症を食い止めることができる

この2つから、次の「重大事項」が導き出されます。

・虫歯を再発させてしまうのは「予防方法が間違っている」か「予防方法が足りない」から

そもそも予防方法が間違っている人は、歯科クリニックで虫歯を治療しても再発させてしまうでしょう。

また、正しい予防法をとっていても、足りない場合があります。
例えば、食後すぐに歯を磨くことは正しい予防法なのですが、歯磨きが30秒で終わっていては足りません。

虫歯菌は繁殖力が強いので、簡単には死滅しません。
正しい予防法を徹底的に行う必要があります。

それでは次に、どのような人が虫歯を再発させやすいのかみていきましょう。

歯並びが悪い人は虫歯を再発させやすい

歯並びが悪い人は虫歯を再発させやすい

歯並びが悪い人は虫歯を再発させやすいので、歯磨きを徹底したり、歯科矯正を受けたりしたほうがいいでしょう。

歯垢や歯石は、虫歯菌の巣になってしまいます。
歯垢とは、食べかすが歯にこびりついたもので、ネバネバしています。
歯ブラシが不十分だと歯垢が溜まります。

歯石は、歯垢が歯にこびりついて石のように固くなったもので、こうなるともう歯ブラシでは除去できません。

歯並びが悪いと歯ブラシの毛が届かない空間がたくさんできてしまうので、歯垢や歯石が溜まりやすくなります。

そのため一度虫歯を治療しても、完全に歯垢を取り除く歯磨き方法を獲得しなかったり、歯並びを矯正しないと虫歯が再発してしまうのです。

お菓子などの間食が多い人は虫歯を再発させやすい

朝昼晩の3食以外にお菓子などの間食が多い人は虫歯を再発させやすいので注意してください。

間食する人の多くは「次の食事の後に磨けば大丈夫だろう」と考えがちですが、しかし歯磨きの先送りは、虫歯の再発リスクを高めます。

虫歯菌は、食事やお菓子のなかに含まれている糖分から酸をつくります。
この酸が歯の表面を溶かすことで虫歯が発症するのです。

つまり、間食の後もしっかり歯磨きすれば虫歯リスクは抑えられます。

歯ブラシだけに頼っている人は虫歯を再発させやすい

歯ブラシ1本だけで歯を磨いている人は虫歯を再発させやすいので、デンタルフロスや歯間ブラシを使うようにしましょう。

「極細の毛だから届く」と強調している歯ブラシでも、届かない場所があります。
歯ブラシが届かない場所にいる虫歯菌が、歯磨きをしっかりしている人の歯を虫歯にしていくのです。

デンタルフロスと歯間ブラシを使うと、歯ブラシの毛が届かない場所に届いて虫歯菌を除去するので、虫歯の再発率が下がります。

唾液の量が減ると虫歯を再発させやすい

唾液の量が減ると虫歯を再発させやすい

唾液の量が減ると、虫歯になりやすくなります。
唾液には、虫歯菌がつくった酸を中和する作用があるからです。

また唾液に含まれるカルシウムやリンが、溶けた歯を修復します。

つまり唾液が少ない人は、酸性を中和できないし歯の修復もできないので2倍の速さで虫歯が進むイメージです。
次のような方は唾液が出づらいので注意してください。

口呼吸の人や出っ歯の人

口呼吸をしている人は、きちんと唾液が分泌していても口のなかがすぐに乾燥してしまうので、「唾液効果」が発揮されません。
それで口のなかが酸性になりやすくなります。

出っ歯の人は唇が常に開いていることが多いので、口呼吸になりやすい傾向にあります。

ほとんど噛まずに食べる人

ほとんど噛まずに食べてしまうと、脳が「唾液をあまり分泌する必要がない」と判断してしまうので、唾液が少なくなってしまいます。
唾液は口のなかの食材を柔らかくするために分泌されるからです。

高齢者は虫歯を再発させやすい

高齢になると、虫歯を引き起こす原因を多く抱えることになるので、再発を招きやすくなります。

原因その1は、歯磨きスキルが落ちることです。利き腕の筋力が落ちることで、歯ブラシに力が入らなくなり、歯垢をそぎ落とすことができなくなります。
またデンタルフロスや歯間ブラシになじみなない方も多いでしょう。

高齢になると食事量が減るので、やはり脳が「あまり唾液は必要ではないな」と判断してしまい、唾液量が減ってしまいます。

高齢の方は、顎の運動をするなどして唾液の分泌を促しましょう。

まとめ~虫歯の再発防止は「基本を守る」こと

虫歯の再発を防ぐには、とにかく「基本を守ること」に尽きます。

・フッ素入りの歯磨き粉を使う
・キシリトールガムを噛む
・痛みや違和感がなくても定期的に歯医者に診てもらう

虫歯治療を受けた方なら、このような注意を受けたことがあるでしょう。
これらを徹底するだけでも再発率をかなり下げることができます。

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