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2024.05.31

ブリッジの土台が虫歯になったら?再治療する前に知っておくべきこと

ブリッジを使用する際、土台が虫歯になったときの心配はつきものです。実際、ブリッジの違和感から不安を抱える方もいらっしゃるでしょう。本記事では、ブリッジの土台が虫歯になった場合の治療法や、再治療を検討する前に知っておくべきデメリットをわかりやすく解説しています。さらに、虫歯の原因やそのリスクを軽減するための予防法についても説明しています。ブリッジ治療を検討している方や、土台の虫歯に不安を感じている方にとって役立つ内容です。

 

なぜブリッジの土台が虫歯になってしまうのか?

ブリッジの土台が虫歯になる原因は以下のとおりです。

  • 接着剤の経年劣化
  • 歯磨きケアが難しい

接着剤の経年劣化

ブリッジの寿命は7年〜8年程度といわれていますが、使用期間が長くなるにつれて接着剤が弱まって、ブリッジが外れることがあります。そうすると隙間から細菌が入り込み、虫歯のリスクが高まります。すべてが外れたらわかりやすいのですが、一部だけがゆるんで他の部分はまだついていることもあります。自覚がないまま隙間ができているケースもあるので、注意してください。

歯磨きケアが難しい

ブリッジは連結した被せ物なので、土台と歯の間の隙間や形の複雑さにより、歯ブラシやフロスが届きにくいという欠点があります。その結果、食べ物の残りカスや細菌が溜まりやすく、汚れをそのままにすると虫歯や歯周病のリスクが高まります。

ブリッジの土台が虫歯になったらどうなる?その治療法とは

ブリッジを外して、まずは虫歯になっている部分の除去から開始です。軽度の虫歯であれば土台の歯を少し削るだけで済みますが、酷ければ歯の根の治療をして神経を抜かなければなりません。軽い虫歯くらいなら大したことないと思うかもしれませんが、実はブリッジの再治療にはデメリットもあります。

ブリッジを再治療する前に知っておくべき3つのデメリット

ブリッジを再治療する前に知っておくべきことは、以下の3点です。

  • 再治療のたびに歯の寿命は短くなる
  • 土台は神経を失うと耐久性がない
  • 入れ歯やインプラントへの可能性

再治療のたびに歯の寿命は短くなる

新しいブリッジを被せる際には、再び土台の歯を削らなければなりません。つまり、再治療=土台の歯がどんどん小さくなっていくわけです。土台が小さくなればなるほどブリッジへの負担もかかり、やがて土台として支えている歯が割れて抜歯になる可能性もあります。

土台は神経を失うと耐久性がない

歯は神経からの栄養で強く保たれていますが、神経を失うと栄養が行き届かなくなってもろくなります。つまり、虫歯が酷く進行して神経をとったら、土台の歯やブリッジ全体の耐久性が低下して長持ちしません。

入れ歯やインプラントへの可能性

ブリッジをして土台の歯の根が割れたり折れたりすると、抜歯しなければなりません。ブリッジは欠損した歯を真ん中にして左右に土台となる歯が必要なので、いちばん奥の歯を抜歯したら再治療できません。さらに抜歯によって連続した欠損歯の本数が多くなったり、土台の歯が弱くグラグラしていたりすると、再治療を選べないこともあります。

なぜブリッジの土台が痛くなったのか?患者様によくあるトラブルとは

  • ブリッジの劣化
  • 虫歯や歯周病になっている
  • 歯の根の破損
  • 噛み合わせの不具合

ブリッジの劣化

ブリッジの寿命は7年〜8年程度といわれています。本体の接着がだんだん劣化して隙間ができたことから、痛みを感じているのかもしれません。

虫歯や歯周病になっている

ブリッジの下に隙間があるために、食べ物のカスや細菌が入って、炎症や痛みを感じている可能性があります。歯周病が進行したことで、歯茎や周りの組織に影響しているのかもしれません。

歯の根の破損

歯ぎしりや食いしばりといった日常的な癖によって、ブリッジに強い圧力がかかったのかもしれません。虫歯の進行で神経を抜くと、歯に栄養が行かずにもろくなります。これにより歯の根の先に膿がたまって痛むことがあります。ブリッジを外して、まずは根管治療(歯の根っこ部分の治療)をしなければなりません。

噛み合わせの不具合

ブリッジがきちんとフィットしていないと、歯の高さや噛み合わせが合わなくなり、土台に余計な圧力がかかって、周辺に痛みを感じることがあります。

ブリッジの痛みや違和感のサインを放置するとどうなる?

ブリッジの痛みやぐらつきといった違和感があるにも関わらず、そのサインを放置すると以下の問題が起こります。

  • 虫歯や歯周病の拡大
  • 歯の神経の壊死
  • 抜歯が必要になる

虫歯や歯周病の拡大

見た目に何も問題がなくても、ブリッジの下では虫歯や歯周病などのトラブルが起きているかもしれません。虫歯の進行がひどければ神経を抜かなければいけなくなります。

歯の神経の壊死

神経がなくなると温度や痛みを感じなくなるだけでなく、虫歯が広がるまで気づかないこともあります。さらに嫌なにおいがしたり、ブリッジが動くようになってから異変に気づき、神経の壊死につながることも・・・。神経がなくなるとブリッジの耐久性もなくなり、寿命を縮めてしまいます。

抜歯が必要になる

ブリッジの土台は大きな負担がかかるため、土台になっている歯が弱ってしまった場合は、抜歯という選択肢しかなくなることもあります。なんらかの違和感に気づいたら、すぐに歯医者さんで診てもらうことが大切です。

ブリッジや歯が痛いときの応急処置

ブリッジが痛いときには、「市販の痛み止めを服用する」「患部を冷やす」ことで症状を和らげることができます。しかし、根本的な原因の解決には歯医者の診察と治療が必要です。できるだけ早く歯医者へ行くようにしてください。

ブリッジの土台の虫歯リスクを抑えるための予防法

ブリッジの虫歯リスクを抑えるためのポイントは次の2つです。

  • 専用ツールを使用
  • 歯科検診やメンテナンス

専用ツールを使用

まずは歯ブラシでていねいに磨いて、その後にブリッジ専用ツール「歯間ブラシ」「スーパーフロス」「タフトブラシ」を使いながら磨いていきます。歯間ブラシは歯の隙間に合ったサイズを選択してください。もし歯間ブラシが入らなければ、スーパーフロスを使用します。歯ブラシの届きにくい奥歯にはタフトブラシを使うと効果的です。

歯科検診やメンテナンス

虫歯リスクを抑えるには、毎日のケアだけでなく、定期的なチェックやクリーニングなどのメンテナンスが欠かせません。先ほども説明した通り、ブリッジの本体の一部が外れても使用し続けられることから、自覚のないままにブリッジ本体と歯に隙間が生じ、そこから食べカスや細菌が侵入して虫歯のリスクが高まる可能性があります。ブリッジの寿命を延ばすためにも、定期的に歯医者へ通院するよう心掛けてください。

まとめ

ブリッジの土台が虫歯になった場合、何度も再治療できるわけではなく、土台となる歯が失われれば、インプラントや入れ歯を選択する必要があります。また、ブリッジの土台が虫歯になったからといって、再治療すれば問題が解決するという単純な話ではありません。再治療のたびに土台となる歯の寿命が短くなることを忘れてはなりません。

これらのデメリットを考慮すると、もう歯を削りたくないという気持ちがあるなら、周囲の歯にダメージを与えず、1本の歯だけを治療できるインプラントを検討するのも一つの選択肢かもしれません。

以下、インプラントかブリッジで悩む方に向けたコラムです。参考にしてみてください。

インプラントかブリッジか、自分に合う選択をするための重要ポイントをご紹介

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