2026.05.26
歯が欠けたまま放置したらどうなる?原因やリスク|対処法や治療法を解説

突然、歯が欠けたら、どのように対処したらよいか迷う方も多いのではないでしょうか?
「痛みはないからこのままで大丈夫」と放置する方もいますが、歯が欠けた状態を放置することはおすすめできません。
歯が欠けたまま放置すると、さまざまなリスクにつながる恐れがあります。
今回は、歯が欠けた原因、歯の欠けを放置するリスクや対処法などについて解説します。 抜歯した場合の補綴治療なども紹介しているので、最後までご一読ください。
歯が欠けたのはなぜ?原因は6つ

歯が欠けたときは、何かしらの原因があります。主な原因は、以下の6つです。
虫歯
虫歯が進行すると、歯の外側のエナメル質に穴が開いて、その後内側の象牙質が溶けていきます。そうなると歯の内側が空洞になり、脆くなってしまうのです。その状態で噛んだり外部からの衝撃を受けたりすると、わずかな力でも歯が欠ける可能性があります。
酸蝕歯
酸蝕歯(さんしょくし)とは、食べ物や飲み物に含まれる酸により口内環境が酸性に傾き、エナメル質が溶けてダメージを受けやすくなっている歯のことです。
柑橘系の果物またはジュース、炭酸飲料やスポーツ飲料などの過剰摂取は酸蝕歯になりやすいので、ご注意ください。
歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、体重の約2~3倍の力がかかると言われています。歯に慢性的な力がかかり続けることで、歯がすり減ったり欠けたりしやすいです。
特に、睡眠中の歯ぎしりは自覚するのが難しく、知らず知らずのうちに歯が欠けている可能性もあります。
歯ぎしりについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
歯のすり減りや顎関節症…無意識な歯ぎしりの治し方 | 江坂駅近くの歯科・歯医者なら安岡デンタルオフィス江坂
詰め物・被せ物の劣化
過去に治療した詰め物や被せ物は、経年劣化により、詰め物自体が変形することがあります。食事の際に加わる圧力、飲み物や食べ物など温度の急激な変化なども、詰め物や被せ物の経年劣化につながりやすいです。
歯の経年劣化
経年劣化によって歯が乾燥して脆くなりやすいのは、避けられません。もともと歯のエナメル質が薄い方は、歯が欠けやすいといわれています。
外部からの衝撃
転倒や交通事故またはスポーツ中の接触など、外部から強い衝撃が加わると、歯が欠けることがあります。特に、前歯はぶつかりやすいため、欠けやすい箇所といえるでしょう。
歯が欠けたまま放置してもよい?
結論からいうと、歯が欠けたまま放置するのは避けてください。歯の欠けが軽度な場合や痛みがない場合でも、自己判断で様子を見るのは危険です。
一見問題がないように見えても、歯の内部で虫歯が進行していることもあれば、歯にヒビが入っていることもあります。歯が欠けたまま放置すると、さまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。歯が欠けたときは、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
歯が欠けたまま放置するリスクは5つ!

それでは、歯が欠けたまま放置するとどんなリスクがあるのか、ご紹介します。
歯の欠けが進行する
歯の欠けを放置すると、欠けの範囲が広がり、歯全体が割れてしまうことがあります。また、欠けた部分の一部が尖っている場合、舌や頬の粘膜を傷つけてしまう可能性もあります。
虫歯が進行・再発する
歯が欠けたということは、エナメル質が剥がれて、歯の内側の象牙質や神経の近くの部分が露出している状態を意味します。この状態を放置すると細菌が入りやすくなり、虫歯が進行・再発するリスクが高まるのです。
また、歯の欠けを放置すればするほど虫歯は進行して、最悪の場合、歯を失うこともあります。
神経が炎症を起こす
欠けた部分によっては、歯の神経(歯髄)が刺激を受けて、炎症を起こすことがあります。冷たいものを飲むだけで、ズキズキとした痛みや腫れが出てくることも少なくありません。症状が悪化すると、根管治療や抜歯が必要になるケースもあります。
噛み合わせが悪くなる
食事の際に欠けた部分を避けて噛むことで、噛み合わせが悪くなり、他の歯に過剰な負担がかかって欠けてしまう可能性もあります。人によっては、肩こりや頭痛などを引き起こすこともあるようです。
見た目や発音への悪影響
歯が欠けると、見た目の印象が大きく変わります。特に、前歯が欠けると見た目が悪化しやすいです。具体的には、顎の骨が痩せてきて口元がくぼんで見えたり、噛む力のバランスが変わり顎の形が変わったりすることがあります。
また、歯が欠けたままの状態だと、発音への悪影響も考えられます。歯の隙間から空気が漏れて発音が難しくなり、日常生活でのコミュニケーションに支障が出る可能性もあるでしょう。
歯が欠けたらどうしたらよい?対処法は5つ
歯が欠けたときすぐに歯科医院を受診することが望ましいですが、やむを得ない事情があり、すぐに行けないこともあるかもしれません。そんなときは、応急処置が必要です。歯が欠けたときは、以下の対処法を実践してください。
欠けた歯のかけらがあれば保存する
欠けた部分が手元にある場合または口の中に残っている場合、歯科医院を受診するまで保存しておいてください。歯の状態によっては、治療の際に使用できる可能性があります
保存する際は、欠けた歯が乾燥しないように、牛乳または生理食塩水に浸して保存しておくことがポイントです。
痛みがあるときは市販の鎮痛薬を服用する
痛みが出てきた場合、ロキソニンなどの市販の鎮痛薬を服用して痛みを和らげても構いません。ただし、これは一時的な対処法です。痛みがなくなっても、歯科医院を必ず受診しましょう。
歯に負担がかからない食事にする
歯が欠けているときは、うどんやおかゆ、豆腐やスープ、ヨーグルトやゼリーなど、刺激が少なくやわらかいものを食べましょう。食事の際は、欠けた歯に負担をかけないように、欠けた歯の反対側で噛むとよいです。
うがいは軽くゆすぐ程度に
歯が欠けているときは、うがいをするときも注意が必要です。ただし、強いうがいを繰り返すと、炎症を引き起こしてしまう恐れがあります。うがいは軽くゆすぐ程度で、患部に刺激を与えないようにしてください。
歯科医院を受診する
歯が欠けたときは、できるだけ早く歯科医院を受診してください。早く受診することが、
ダメージを最小限に抑えることにつながります。歯の欠け方や欠けた場所によっては、ほぼ元に近い形で修復できる可能性もあります。
予約時に、歯が欠けたこと・痛みの有無・歯のかけらの保管状況などを伝えておくと、診察がスムーズになります。
歯が欠けたときにやってはいけないこと

歯が欠けたとき、やってはいけないことを4つご紹介します。どれも、ついやってしまいがちなことなので、ご注意ください。
舌や指で触らない
欠けた歯は、とても敏感になっています。舌や指で触るのは、絶対に避けてください。触ると患部に細菌が入り込み、炎症や感染のリスクが高まります。また、舌や口の粘膜を傷つけやすくなります。
欠けた歯をティッシュやガーゼで包む
歯と歯茎の間には、歯を固定する歯根膜という組織があります。欠けた歯をティッシュやガーゼで包んでしまうと、歯根膜が乾燥しやすくなります。歯根膜が乾燥すると細胞が死滅して、欠けた歯と歯茎が再び付着することが難しくなるのです。
水道水で洗わない
欠けた歯を水道水で洗うと、歯と歯茎の間にある「歯根膜」が流れてしまい、歯にくっつけることが難しくなります。欠けた歯を保存するとき、水道水で洗わないようにしましょう。
自分で修復しようとしない
欠けた歯を自分で治そうとして、瞬間接着剤を使って接着するのは、絶対に避けてください。接着剤の成分は、口腔内では有害な成分となり、悪影響を及ぼす可能性があります。
歯が欠けたときにやってはいけないことについてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
歯が折れた・欠けた時にやってはいけないこと、正しい対処とは? | 江坂駅近くの歯科・歯医者なら安岡デンタルオフィス江坂
歯が欠けたときの治療
歯が欠けたときの治療法は、歯の状態によって異なります。診察では、最初にお口の状態を診た上で、必要に応じてレントゲン撮影などの検査を行うのが一般的な流れです。その後、患者様に最適の治療法を提案します。
歯が欠けたときの治療は、欠けの程度や位置によっても異なります。主な治療は、以下の通りです。
軽度の欠けの場合
軽度の欠けとは、エナメル質や浅い象牙質のみが欠けたことを意味します。この場合、レジン(歯科用ブラスチック)で修復するので、治療当日のうちに処置が完了することも多いです。痛みはほとんどなく、見た目や噛み合わせにも大きな影響がありません。
自然な見た目に仕上がり、前歯にも適応可能です。ただし、耐久性はセミラックや金属よりも劣るので、着色や欠けが起こる可能性があります。保険が適用されるので、治療費を抑えることができます。
中程度の欠けの場合
欠けた範囲がやや広く、中程度の欠けの場合、レジンではなく詰め物をする治療が一般的です。なお、前歯と奥歯・保険診療と自費診療では、治療内容が異なります。詳細は、以下の表をご覧ください。
| 保険診療 | 自費診療 | |
|---|---|---|
| 前歯の場合 | 金属のフレームにプラスチックを被せる(補綴治療) | 主にオールセラミック冠 |
| 奥歯の場合 | 銀歯またはプラスチックを被せる(補綴治療) または銀の詰め物 |
セラミック冠またはセラミックインレー |
歯が大きく欠けた場合
歯が大きく欠けた場合、神経が生きているケースと神経が露出しているケースでは治療内容が異なります。詳しくは、以下の表をご覧ください。
| 治療内容 | 詳細 |
|---|---|
| 神経が生きているケース | ・クラウンを全体に被せて処置する ・銀歯や硬質レジンは保険適用 ・セラミックやジルコニアは自費診療 |
| 神経が露出しているケース | ・根管治療(神経を除去して根っこを治療)後、ファイバーや金属の土台を入れてからクラウンを被せる ・治療は複数回に分けて行うことが多い ・歯を抜く必要がない |
歯根も折れている場合
歯根が折れている状態または割れている状態のことを、歯根破折といいます。一般的に、歯根破折は、神経を失った歯に起こりやすいです。
破折が大きく、保存治療が難しい場合は、抜歯治療を行います。抜歯後は、ブリッジ・ 入れ歯 ・ インプラントのいずれかで欠損部分を補う補綴(ほてつ)治療を行います。
ブリッジ治療
ブリッジ治療は、欠損箇所に隣接する歯を削って、橋渡しのような形で被せ物を装着する治療方法です。奥歯の治療に使用することが多く、保険診療も可能です。
ブリッジ治療は歯根破折が起こった歯の両隣が健康な状態であることが条件で、治療の際hは両隣の健康な歯を削る必要があります。
入れ歯治療
昔ながらの補綴治療といえば、入れ歯治療です。奥歯に装着する部分入れ歯であれば、見た目はさほど気になりません。素材によっては、保険診療も可能です。ただし、噛み心地に違和感があったり噛んだ際に痛みがあったりすることもあります。
インプラント治療
インプラントは、健康な歯に負担をかけずに欠損部分を補う治療法です。欠損箇所に直接人口の土台を埋め込み、被せ物を装着します。
見た目も噛み心地も天然歯に近いのが魅力ですが、自費診療になるため、治療費は高めです。また、顎の骨が足りない場合は、事前に骨造成などの治療をしなくてはいけません。
歯根破折について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
歯の根っこが折れる?歯根破折の原因と治療を解説 | 江坂駅近くの歯科・歯医者なら安岡デンタルオフィス江坂
補綴治療について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
差し歯とインプラントの違いとは?選択に迷う方へメリット・デメリットを解説 | 江坂駅近くの歯科・歯医者なら安岡デンタルオフィス江坂
インプラントにするかブリッジにするか決められない!どちらがよい? | 江坂駅近くの歯科・歯医者なら安岡デンタルオフィス江坂
歯が欠けたときのQ&A

歯が欠けたときに関する質問の中でも、特に多い質問を5つご紹介します。
欠けた歯の治療は痛い?
軽度な欠けであれば、無麻酔でも痛みを感じにくいでしょう。痛みがある場合は、必要に応じて麻酔を使用することが多いです。痛みが苦手な方は、事前に歯科医師に相談してみることをおすすめします。
通院回数はどのくらい?
通院回数は、欠けの程度にもよります。小さな欠けであれば1回で終わることもありますが、詰め物や被せ物が必要な場合は2〜3回程度通院することが多いです。根管治療が必要な場合は、さらに通院回数が増えます。
欠けた歯はまた使える?
お口の状態にもよりますが、歯のかけらを再接着できる可能性もあります。欠けた歯は、歯科医院を受診するまで大切に保存しておきましょう。
歯が欠けたときの治療に保険は使える?
機能回復を目的とした治療であれば、ほとんどのケースで保険が適用されます。ただし、見た目や素材にこだわる場合は、自費診療となる可能性が高いです。
歯が欠けたときの治療費はどのくらい?
治療費は、保険適用のケースと自費診療のケースで大きく異なります。保険適用の場合1,000〜7,000円程度ですが、自費診療の場合高いものだと数万円かかることもあります。
歯が欠けたときは放置せずに安岡デンタルオフィス江坂へ
歯が欠けたとき、少しの欠けだったら「このくらい大丈夫」と放置してしまう方もいるかもしれません。しかし、歯が欠けたままの状態を放置すると、虫歯が進行したり歯の欠けが広がったりとさまざまなリスクにつながります。
歯が欠けたときは、正しい対処法を実践して、できるだけ早く歯科医院を受診することが重要です。安岡デンタルオフィス江坂では、痛みに配慮した治療を行います。当院では可能な限り無痛の治療を追求しているので、痛みが苦手な方もお気軽にご相談ください。



