2018.06.15
「すきっぱ」は大丈夫?子供の歯の生え変わり時期に気にしたい歯の生え方
子供の前歯の歯並びは一時的に悪くなる
小学校低学年から数年の間に訪れる上の前歯の生え変わりでは、4本の永久歯が扇形に開いて「すきっぱ」の状態になります。この「すきっぱ」はその後の顎の骨の成長や後ろの永久歯が生える小学校高学年から中学生にかけてだんだんと隙間がなくなっていくため、それほど心配はいりません。しかし、成長が終えた後でも治らないすきっぱにはいくつかの原因が考えられます。
永久歯がない場合
永久歯が生えてくるためには、乳歯の下に「歯胚」という永久歯の袋が作られなくてはなりません。しかしこの歯胚が作られず永久歯がない場合があります歯胚が作られない原因は、遺伝や妊娠中の栄養欠如、薬物の副作用などが関係していると考えられていますが、未だ解明されていません。永久歯がない場合、成長期の矯正治療を行い顎の成長を終えてからインプラントや差し歯などその後の治療を検討します。
余分な永久歯や骨がある
永久歯の前歯が生えてくるのを邪魔するのが、過剰歯といわれる本来必要がない歯や、厚い骨で覆われているケースです。これらが原因で前歯の隙間が目立ったり、永久歯が生えてこないことがあります。このようなケースでは、過剰歯や厚い骨を取り除くことで、永久歯が正常に生えてくるように治療を行います。
歯茎に付く筋の位置がおかしい場合
本来ならば、永久歯が生える時期に、上唇の中央から歯茎に伸びる筋は歯の生える部分には付着していません。しかし、この筋が歯の生える部分まで付着している場合、前歯の隙間が目立ってしまいます。このようなケースでは、筋をレーザーやメスで切ることで永久歯が正常な位置に戻るように治療を行います。
まずは様子を見て
永久歯が生え変わる時期にみられる「すきっぱ」は正常な発育です。「すきっぱ」やなかなか永久歯が生えてこない場合、まずは乳歯が抜け落ちてから3ヶ月から半年は様子を見ましょう。半年を過ぎても異常が続く場合は、歯医者さんに相談しましょう。幼いころから始める矯正治療もありますが、ある程度の成長を見てからでも問題はありません。