2023.12.26
歯医者の治療で麻酔をしたのに痛い理由は?対処法も合わせて解説
「麻酔をしたのに治療で痛みを感じた。また似たような治療を受けるのは嫌だなぁ」と不安に感じる方もいるでしょう。歯の麻酔は打つ場所や状態、体調によって効き目が大きく変わります。
この記事では、歯医者の治療で麻酔が効かず痛くなってしまう理由について解説しています。麻酔が効かない際の対処法やよくある質問についても解説していますので、麻酔が効かなかったらどうしようと不安を抱えている方はぜひ参考にしてみてください。
歯医者の治療で麻酔が効かない理由
歯医者の治療で麻酔が効かない理由は以下のとおりです。
- そもそも歯の神経に直接麻酔を打てない
- 場所によって麻酔が効きやすさが変わる
- 痛みや炎症を起こしていると麻酔が効きにくい
- 恐怖や緊張していると麻酔が効きづらい
- 睡眠不足や体調不良
麻酔の効き方は個人差でも変わるため、全ての患者様に同じように効くわけではありません。同じ患者様でも歯の場所や治療箇所の状態、体調によっても変わるため、なにが当てはまるかはその時々で変化します。
麻酔に関して不安を感じる方は参考にしてみてください。
そもそも歯の神経に直接麻酔を打てない
歯の神経は硬い歯によって守られているため針が届かず、直接麻酔を打てるわけではありません。歯茎に麻酔を注入し、歯の根元まで浸透して効果を発揮する「浸透麻酔」という方法で麻酔を行います。浸透麻酔では麻酔が神経に達するまでに時間がかかるため、麻酔が効きづらいと感じてしまうことがあるのです。
また、なかには思うように浸透が進まず、麻酔の効果を最大限発揮できない場合もあります。浸透麻酔の効果がうまく出ない場合、効果が出るまで時間を置いたり、麻酔の量を調節したりして対処を行い、治療を進めるのが一般的です。
場所によって麻酔が効きやすさが変わる
麻酔を打つ場所によって効きやすさにも差があります。下の歯より上の歯、奥歯より前歯の方が骨の密度の差によって麻酔が効きやすいという特徴があり、ほとんどの人に当てはまります。
麻酔は場所によって効きやすさが変わるため、少しでも痛みを感じたらすぐに歯科医師に伝え、麻酔の追加など対応してもらうようにしましょう。
痛みや炎症を起こしていると麻酔が効きにくい
麻酔は、打つ箇所が炎症を起こしていると効きづらいという特徴もあります。炎症を起こしている部位はpHが酸性になっており、アルカリ性でできている麻酔薬を投入しても打ち消し合って中和されてしまうのです。
治療箇所が炎症を起こしていると麻酔を効かせるのが難しいので、炎症が引いてから治療を行うなどで対処します。
恐怖や緊張していると麻酔が効きづらい
恐怖や緊張を感じている場合も、麻酔が効きづらくなることがあります。ストレスや不安は体内のアドレナリン分泌を増加させ、麻酔の効果を妨げることがあるため、リラックスした状態で麻酔を受けるのが理想です。
表面麻酔を塗って感覚を鈍らせる方法や笑気麻酔でリラックスする方法もあるので、恐怖や緊張を感じる方は担当の歯科医師に相談してみましょう。
睡眠不足や体調不良
睡眠不足や体調不良の場合も、麻酔が効きづらくなる可能性があります。
体調が良くない状態では、麻酔の代謝が変動し、麻酔の効きにくさを感じることも。麻酔が効きづらい場合は量を増やすなどして調整しますが、通常より多くの麻酔を使うと、治療後に麻酔が残ってしまい、車の運転などにも影響を及ぼす可能性があります。
睡眠不足や体調不良の場合、治療前に歯医者に申告し、治療スケジュールを変更するなど対応してもらうことをおすすめいたします。
歯医者の治療で麻酔が効かないときの対処法
歯医者の治療で麻酔が効かない時の対処法を紹介いたします。
- 麻酔の量を増やす
- 痛みや炎症が引いてから麻酔を使う
- 日を改めて睡眠不足や体調不良を解消する
治療時に麻酔が効かず焦ってしまうこともあるかもしれません。もし麻酔の効きが悪いなと思ったらすぐに歯科医師に状況を伝え、対処してもらうようにしましょう。
麻酔の量を増やす
麻酔の効果が不十分な場合、麻酔の量を増やすことで対処します。麻酔の量を増やすのに不安を感じるかもしれませんが、麻酔の増量は患者の安全性を確保しながら行うため安心してください。
歯科医師は患者様が申告する感覚に応じて麻酔の量を調整するので、麻酔が足りないと感じたら遠慮せずに歯科医師に伝えることが重要です。
痛みや炎症が引いてから麻酔を使う
炎症がある場合、炎症が引いてから麻酔を行うことで、麻酔の効果を最大限に発揮し、スムーズな治療が行えます。麻酔をする場所に痛みや炎症が起きている場合、麻酔が効きづらい可能性が高いため、炎症が引いてから治療を行うこともよくあるケースです。
炎症がある場合は、無理に治療を行わず抗生剤などを処方し、痛みや炎症が引くまで数日間おいて治療を再開することもあります。
日を改めて睡眠不足や体調不良を解消する
体調不良や睡眠不足はその日のうちに解消できる問題では無いため、日を改めて体調を整えてから治療を再開しましょう。
体調不良や睡眠不足だと麻酔が効きづらい可能性があるため、そのまま治療を進めると痛みを感じてしまうこともあります。しかし、体調不良や睡眠不足は患者様ご自身にしか分からないことなので、歯医者側は患者様からの申告がなければ把握することが困難です。
スムーズに治療を進めるためにも、体に異常を感じたらすぐに申告し、治療日を改めるなど対応してもらうようにしましょう。
歯医者の麻酔でよくある質問
歯医者の麻酔でよくある質問を紹介いたします。
- 麻酔をした日に注意する点はありますか?
- 麻酔が切れた後の痛みを和らげる方法は?
- 麻酔のあと食事をしても大丈夫?
麻酔をした日に注意する点はありますか?
飲酒や激しい運動、湯船への入浴など、血流を良くする行動は避けるようにしましょう。
麻酔をして治療した箇所は、言い換えれば大きな怪我をしているのと同じ状態です。飲酒や運動などで必要以上に血流が良くなると、傷口が開いたり、痛みを感じてしまう可能性があります。
麻酔をして治療を受けた当日は、血流を良くするような行動を避けるのをおすすめいたします。
麻酔が切れた後の痛みを和らげる方法は?
痛みが出る前に鎮痛薬を服用し、安静に過ごすのがおすすめです。既に痛みを感じている場合は氷などで冷やすのもいいでしょう。
痛みが出る前に鎮痛薬を服用しておくのがポイントで、痛みを和らげるのに大きな効果が期待できます。鎮痛薬の服用後は激しい運動などを避け、安静に過ごすようにしましょう。
麻酔のあと食事をしても大丈夫?
麻酔の後の食事は問題ありませんが、注意点が2つあります。
- 唇や頬を噛まないように注意する
- 火傷の危険があるため熱いものは避ける
麻酔が効いているあいだは口の感覚が鈍くなっているため、気が付かないうちに怪我や火傷などをしてしまうリスクがあります。麻酔のあとに食事をしても問題はありませんが、麻酔が切れるまでは柔らかいものや冷たいものを食べるなど、怪我をしないよう配慮が必要です。
麻酔の効きに違和感を感じたらすぐに申告しましょう
歯の麻酔は打つ場所や状態、体調によって効き目が大きく変わってしまいます。麻酔が効いているかどうかは、患者様の感覚によるため、申告してもらわなければ分かりません。麻酔時に少しでも痛みや違和感を感じたら、すぐに担当の歯科医師に申告し、対応してもらうようにしましょう。
安岡デンタルオフィスでは、インプラント世界一のスペシャリストから指導を受けた経験豊富な歯科医師やスタッフが在籍しています。【圧倒的な技術】と【トレーニング量】で無痛治療を実現し、患者様にとって快適な治療環境を提供いたします。
麻酔が効かなかったらどうしようと不安を抱えている方や、過去に痛い思いをして麻酔治療に不安や恐怖を感じる患者様もおまかせください。当院の治療について気になることがある方は、お気軽にお問い合わせくださいませ。