2018.02.19
歯の曲がり角は30代から!今すぐ始めたいオーラルケア
また、磨いても口臭がし始めるのが30代からです。30代はオーラルケアの曲がり角と言われるので今回の記事を読んでしっかりと対処できるようにしておきましょう。
身体の変化
30代から変わることといえば身体です。お酒を飲んでも翌日に響くようになるのも30代からです。運動をした時に息切れを起こし始めるのも30代からです。30代は身体も分岐点でもあります。
そしてその影響は口腔にも少なからず出ます。特に唾液分泌量の低下は顕著なものです。では、唾液の分泌量が減るとどうなるでしょうか。
■虫歯のリスクが上がる
唾液の中には細菌の活動を抑制させる働きがあります。これを抗菌因子と言います。主に抗菌因子は虫歯の原因となる細菌や歯周病の原因となる細菌の働きを抑制しています。唾液が少なくなるというのは抗菌作用も弱まると言い換えることができます。そうすると虫歯になるリスクも上がってしまいます。
■歯茎が下がる
抗菌作用が弱くなるので歯周病のリスクも上がります。歯周病とは顎の骨が溶けていく病気です。顎の骨の上には歯茎があり、骨が溶けて少なくなると歯茎も相対的に下がっていきます。
唾液がどれだけ働いていてくれているのかわかりましたね。では、唾液がなぜ分泌低下するのでしょうか。
■脂肪組織の付着
加齢とともに唾液を分泌する唾液腺に脂肪が付着しやすくなります。年をとると太りやすいというのは脂肪組織の沈着が起こりやすくなっているからです。
■ストレス
ストレスは万病の元でストレスがかかると自律神経の乱れが起きます。唾液腺は自律神経でコントロールされているので齟齬とでもプライベートでもストレスがかかり始める30代になると唾液の分泌障害が起こりやすいです。
歯茎のケア
オーラルケアというのは歯をきれいに磨いていれば良いというものではなく歯茎や舌、粘膜に至るまで総合的にケアをしなければいけないのです。
その中でも30代の人に早急に取り組んでもらいたいのが歯茎のケアです。歯茎は一見健康そうに見えても歯肉炎にかかっていることがあります。歯磨きをした時に出血するという患者さんはいませんか?それもしかしたら歯肉炎の初期症状かもしれませんよ。
もし歯肉炎でなかったとしても歯茎から血が出るほど力強く磨くのは良くありません。まずは歯磨きの仕方から復習していきましょう。
■歯ブラシの持ち方
歯ブラシを持つときは鉛筆やシャープペンシルを持つときのように親指・人差し指・中指の3本で持ちます。これをペングリップと呼んでいます。ペングリプにすると無駄な力が入りにくく適切な力で歯磨きができます。もし、今自分の歯磨きの力が強いか弱いかわからないという人は歯ブラシを確認してみてください。使用期間はそこまで長くないのに毛先が外を向いている場合は力が強い可能性があります。
■歯磨き粉の使用方法
歯磨き粉の中には薬用成分が含まれていて一見歯や歯茎に良さそうですが、歯磨き粉を使用することで逆効果になることがあります。それが歯磨きの時間です。歯磨き粉の中には泡立ちを良くする発泡剤や清涼感を出す効果があります。泡立ちが良くなると口のなかが苦しくなるので定期的に吐き出してしまいます。また清涼感を感じるとまるで磨けているかのような感覚になり歯磨きが終わっていないのにもかかわらず終了してしまうことがあります。一回目は歯磨き粉を使用しないで歯磨きをして、仕上げに歯磨き粉を使って歯磨きをする方法を推奨します。
■デンタルグッズの活用
歯科医院の受付にも置いてありますが、デンタルフロスや歯間ブラシは歯医者も愛用しています。歯ブラシで毛でオーラルケアをするよりかはこう言った補助器具を使用すると効率よくケアができます。
30代になると口臭もきになることがあるでしょう。そんな人には舌ブラしという舌の上に乗っているプラークを除去するブラシで舌をきれいにしましょう。
歯医者での定期検診を受けるべき
毎日しっかり磨いているつもりでも歯石はついてしまうもの。また磨き残しがある場合はずっと磨けていないので着色や虫歯になることもあります。さらに歯茎の検査は自宅でできないので歯医者へ行き検査してもらう必要があるのです。
ここまでの記事で30代はオーラルケアを見直さなければいけないとわかっていただけたと思います。オーラルケアは患者さん自身の意識改悪や協力が必要不可欠ですがそれと同時に歯医者へ定期的に通うことも大切になります。
虫歯や歯周病がもしあった場合も、早期発見早期治療をすれば症状が限定的になりますので、時間を見つけて歯医者さんに足を運んでみましょう。