口の渇き(ドライマウス)は歯科医院でも治療ができる!|吹田市江坂駅の歯科・歯医者【安岡デンタルオフィス】

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歯科医師が教える歯の健康のための【歯のコラム】

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2018.02.25

口の渇き(ドライマウス)は歯科医院でも治療ができる!

口の渇きが悩みとなり大きな症状でもある口腔乾燥症で悩んでいる患者さんは多いです。別名ドライマウスとも呼ばれますが、この治療は従来耳鼻咽喉科や大学病院や市民病院の口腔外科で行うのが主流でした。しかし、最近では一般歯科を取り扱う歯医者でも治療ができます。

ドライマウスで悩んでいる患者さんやそのご家族には是非読んでもらいたいです。

ドライマウスの原因

ドライマウスの原因

ドライマウスになぜなるのかその原因から紹介していきます。ドライマウスになる原因は様々です。

中でも代表的な原因は以下のものが挙げられます。
■糖尿病
糖尿病は体内の糖分が多くなっている状態です。糖尿病の患者さんは唾液の分泌障害を起こしやすくなっており、口腔乾燥を訴える人も多いです。

■シェーグレン症候群
シェーグレン症候群とは中年の女性が多く発症する疾患で、目の乾燥や口の乾燥が主な症状です。自己免疫疾患で完治するのが難しい難病として知られています。

■腎不全
腎不全の患者さんは体内の老廃物をろ過できないので透析を行います。透析とは一度身体中の血液を外に出してろ過器のような機械で老廃物をろ過して体内へ戻すことです。この透析をすると水分が失われるので体内は脱水状態に似た症状が出ます。脱水していると唾液の分泌量が少なくなるので口腔乾燥を招くのです。

■更年期障害
女性ホルモンのエストロゲンが減少すると口腔乾燥を引き起こすといわれています。全容は解明されていませんが中年以降に発症するのはシェーグレン症候群と似ていますね。

■ストレス
自律神経の乱れによって唾液の分泌量は変わってきます。ストレスがかかると交感神経が優位になり、唾液を分泌している副交感神経の働きが落ちてしまうのです。

■薬の副作用
抗鬱薬や降圧剤・睡眠導入剤・精神安定剤などには副作用として唾液が減少することが報告されています。薬の効果は同じでも副作用が異なるものに変更できるのであればしましょう。ただし高齢者の場合は沢山の薬を服用している場合があり、一概にこの薬で唾液減少が起きているとは言えません。

■睡眠中の口呼吸
睡眠中に鼻が詰まっている人や肥満で舌が喉に落ちてしまっている(舌根沈下)患者さんは口呼吸になりやすいです。口呼吸をしている翌日には口の中が乾いて口腔乾燥を引き起こしてしまいますね。

歯医者でできる治療

今までドライマウスになる原因について紹介していきましたが歯医者では具体的にどのような治療ができるのでしょうか。歯医者でできる治療とできない治療があるのでごらんください。

■唾液腺の評価
唾液は唾液腺から分泌されます。歯医者では唾液腺が正常に機能しているか否かを判断できます。そのために行うのがガムテストと安静時唾液テストです。ガムテストはガムを患者さんに10分間噛んでもらって、その間に分泌された唾液の量を測定します。安静時唾液テストは安静時に分泌されている唾液の量を測定します。この2つの検査でドライマウスの診断をすることができるのです。

■筋肉トレーニング
加齢とともに筋力が低下しても唾液が減少することがあります。そんな患者さんに対しては口腔機能療法(OFT)を行います。いわゆる口の筋トレです。舌を動かす筋肉や頬の筋肉など鍛える部位は多いですが唾液の分泌量増加が見込めるのでお勧めできます。

■保湿剤
口腔乾燥が続くと舌の粘膜が乾いてしまい通常に機能しなくなります。味覚障害や嚥下障害が出始めますが、これらを解消するには保湿剤で粘膜を保護してあげる必要があります。2週間保湿すれば粘膜は再生されます。保湿スプレーや保湿ジェルを口の中に塗って対応します。

■唾液分泌刺激剤
塩酸セビメリンや塩酸ピロカルピンといった薬剤を投与し唾液の分泌を刺激します。ただしこれらは医科よりシェーグレン症候群と診断された患者さんか頭頸部悪性腫瘍等の治療で放射線療法を行い副作用として唾液分泌低下を招いている患者さんにしか適用されません。

■食事療法
食事の中でも唾液腺を刺激するようなビタミンCやクエン酸の多く含まれているものを1日1食必ず食べるように指導します。

■ナイトガード
寝ているときに口呼吸をする患者さんに対してはナイトガードを制作するのも一つの手です。いびき解消にもつながります。またナイトガードに保湿剤を流して寝ているときにはめておけば保湿剤が口腔内に残存している時間も長くなります。

歯医者でできない治療もある

歯医者でできない治療もある

シェーグレン症候群や腎不全・糖尿病といった内科的な疾患に関しては歯医者で根本的な治療をすることはできません。

口が渇いていることに対して保湿剤で行う対処療法程度です。

しかし、口腔乾燥が長期的に起きると虫歯や歯周病のリスクが非常に高くなります。一般的な患者さんに比べれば定期検診に来てもらうペースは多くなります。

ドライマウスの根本的な治療はできませんが、虫歯や歯周病・乾燥といったものに対しては対処療法を行えるので通うことをお勧めします。また、そう言った持病がある患者さんは歯医者へ事前に伝えておいてもらうと診療がスムーズにいきますね。

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