2023.10.27
歯が痛くて死にそうな時、救急車を呼んでもいい? 急な歯痛の対処法を紹介!
著作者:benzoix/出典:Freepik
夜、急に歯が痛くなったり、休日に歯が痛くなった経験はありませんか?歯の痛みは、人間が感じる痛みの中でも特に強いと言われており、日常生活に差し支えることもあります。
我慢できないほどの激痛がある場合はすぐにでも歯科医院で治療を出来ればいいですが、歯夜間や休日はそうもいかないことも。また、歯科医院の予約が取れず断られることもあると思います。
そんな時に役立つ歯の痛みへの対処法や、歯が痛いときにやってはいけないこと、歯の痛みの原因などを、当記事でご紹介します。
死にそうな歯の痛みに自分でできる対処法は?
市販の痛み止めを服用する
歯医者に行くまでの間、解熱・鎮痛剤などの痛み止めで歯痛をやわらげることができます。
これらは頭痛や発熱だけでなく歯の痛みにも非常に効果的です。例えば、“市販薬ロキソニンS”には痛みの原因物質を素早く抑える、鎮痛効果があります。
小さいお子さんの場合は、アセトアミノフェンという鎮痛剤が最も安全性が高いと言われています。小児科に受診された際に、解熱剤を処方されたことがある方もいらっしゃると思います。解熱剤には鎮痛効果もありますので、そちらを使うのも良いでしょう。
痛み止めは、30分から1時間ほどで効果が出ます。一度服用した後は、最低でも6時間を空ける必要があります。一度にたくさん飲んでも効果が変わることはありませんので、使用方法と使用量を守って服用しましょう。
痛み止めの服用はあくまで一時的に痛みを抑えるだけで、根本的な治療ではありません。出来るだけ早く歯科医院を受診するようにしましょう。
患部を冷やす
冷やすことで、痛みをやわらげることができます。また解熱シートを頬に貼るのもオススメです。一時的に血流の流れが落ち着き、神経への圧迫が軽減されます。
ただ、口の中から痛む部分を氷などで直接冷やすのはNG。強い刺激となってしまい、痛みが増す可能性があります。またうがいをする場合も、冷水は避けることをおすすめします。
食べカスを取り除く
食後に痛みを感じる場合には、歯に穴があいていないかをチェックして、食べカスが詰まっていたら、歯ブラシ等でそっと取り除くか、うがいをして、汚れや食べカスを取り除くことで痛みが和らぐことがあります。
歯茎が痛む場合、歯と歯茎の間に溜まっている食べカスが神経を圧迫していることがありますその中の細菌が歯茎に炎症を引き起こしている可能性があります。歯ブラシでゴシゴシ磨くのではなく、患部を刺激せず優しく磨きます。痛みが強い場合には、歯みがきやぬるま湯で口をゆすぐなどして、慎重に口の中を綺麗にしましょう。
うがい薬で口をゆすぐ
歯の周りの歯肉が腫れて痛む場合には、うがい薬も有効的です。イソジンなどのうがい薬をいつもより濃く作り、何度もうがいを繰り返すと、痛みが少しおさまる場合があります。ただし歯茎や歯肉の奥深くなどが腫れている場合はあまり効果は期待できません。
うがい薬がない場合は、塩水でも代替できます。塩水には細菌を減らす効果や、神経の腫れをおさめる効果が期待できます。目安として常温から少し温かい位の水グラス1杯の水に対して、塩をスプーン半分ほど混ぜ、お口の中全体をゆすいでみてください。
歯が痛むときにやってはダメなこと
痛む部分に直接触れたり、強い刺激を与えること
歯が痛む部分に、刺激を与えたり触ってしまうとさらに痛みが増すことがあります。
- 歯ブラシで強く磨かない
- 指で直接ふれない
以上のことを心がけてください。
特に指で直接触れると、指に付着している菌が患部に入る可能性も考えられます。歯に付いた食べカスや汚れを落としたい場合は、柔らかい歯ブラシで優しく磨くと良いでしょう。
体を温めること
血行が良くなる行為は、血流が神経を圧迫することにより痛みが増すことがあります。飲酒や禁煙も、症状を悪化させるので控えましょう。
またお風呂で体を温めたり、運動もよくありません。汗を流す場合は、シャワーのみがよいでしょう。
痛む部分を直接冷やす
知覚過敏が痛みの原因である場合、熱さや冷たさは刺激となって、しみたり痛みを招いてしまう可能性があります。
横になること
横になると頭部への血流が増します。患部に多くの血液が流れ込むことで、神経が圧迫されやすくなり、痛みを強めてしまうことも。さらにリラックスすることが多い夜は、副交感神経が優位になることで血流が増え、痛みが強くなる傾向があります。
応急処置をしても歯の痛みを我慢できない時は?
歯科のある大学病院や総合病院の夜間救急外来を受診する
歯茎が腫れてきて息苦しい、呼吸がしづらいという症状が出たら、我慢して予約まで待たずに夜間や深夜に開いている病院を受診しましょう。歯科のある大学病院や総合病院などを受診すると、時間外に口腔疾患、外傷等の応急処置を行うことができます。
最近では、夜遅い時間まで診療している歯科医院や、「夜間診療 歯科」などのキーワードで検索をすると、休日診療を行っている歯科医院を見つけることができます。
受診の際は、必ず保険証を持っていくようにしましょう。
歯の痛みで救急車を呼んでもいい?
歯痛で救急車を呼んでも、残念ながら、期待する治療を受けられる可能性は高くありません。
それは歯痛を治療するためには、歯科を専門とする医師がレントゲン撮影などをして、その原因をきちんと突き止めなければいけないからです。救急搬送先の病院に、歯科医師がいないと対処することは難しく、原因が分からない以上、痛み止めを処方する程度の対応になることが多くなります。
救急車を呼ぶよりも、昼間であれば、かかりつけや近隣の歯科医院に連絡して受診できるかを確認し来院する方が確実な治療を受けられる可能性が高くなります。夜間であれば、上記で紹介している通り、夜間診療をしている歯科医院等に問い合わせすることをおすすめします。
そもそも、急な歯痛の原因とは?
歯の痛みの原因は、虫歯や歯周病などによる一般的なものから、歯根の破折や感染症まで多岐にわたります。ここでは、主な原因を紹介します。
虫歯による痛み
歯の痛みの原因で最も多いのが虫歯であり、内部の象牙質が感染や炎症を起こすことで痛みが生じます。
虫歯の痛みの特徴は、しみるような感覚や鋭い痛みで、
- 痛みが持続する
- 噛んだ時に響くような痛みを感じる
- 冷たい物・温かい物がしみる
という様子がみられます。
虫歯を放置して進行してしまうと、ひどい場合は歯の根が化膿することもあります。その結果、歯槽骨をとかし細菌が全身に巡り悪影響を与えることもあります。
当院では、問診や視診では把握できない、虫歯や歯周病のなりやすさを予測して評価する「唾液検査」を実施しています。顕微鏡でご自身のお口の状況を確認していただくことで、患者様の予防に対する意識を高めます。
歯周病による痛み
歯周病は歯周病細菌による感染症で、歯を失う第一位の原因となっている病気でもあります。原因は、歯と歯茎に詰まった食べカスで歯垢が作られ、歯周病菌が繁殖してしまうこと。
歯ぐきや歯を支える骨の組織が破壊される炎症性疾患なので、歯の根元や歯茎の周辺に痛みを感じます。
- 噛むと痛い
- 歯肉がうずく
- 歯茎から出血する
- 歯が浮いた感じがする
などの症状があります。
神経が無い歯の場合は、歯肉が腫れたり、膿が出たりします。亀裂が小さい場合は一見、健康な歯に見え、レントゲンでも判別が難しいため、知覚過敏と判断されることがあります。また歯根が割れた場合、抜歯治療を選択することもあります。
親知らずによる痛み
生える時の痛み
生える際に歯茎から飛び出そうと歯肉や周囲の歯を押し出します。また歯の頭が歯肉を突き破って生えてくるので、そのことにより痛みを感じます。
虫歯・歯周病の痛み
親知らずは一番奥に生え、歯ブラシが届きにくいため、磨き残しが出る場合も。また斜めに生えるなど、隣の歯に当たる生え方の場合は、菌が繁殖しやすい環境にもなります。そのため、親知らずは、虫歯や歯周病になりやすいのです。
知覚過敏による痛み
普段私たちが見ている白い歯は、内側が象牙質、外側がエナメル質でおおわれています。
しかし、
- 歯ぎしりやくいしばり
- 過度なブラッシング
- 歯周病や加齢による歯茎の後退
などの理由により、エナメル質が傷ついて象牙質が露出してしまい、外部からの刺激が内側の神経に伝わりやすくなって痛みを感じることがあります。このような症状のことを、一般的に知覚過敏と呼びます。
知覚過敏症の痛みは、「熱いものや冷たいものでしみる」ことが特徴です。また症状が進むと、歯の神経が炎症をおこしてズキズキした痛みに変わります。
江坂で急な歯の痛みで死にそうな時は、安岡デンタルオフィスへ
今回の記事では、歯が痛い時の応急処置の紹介しましたが、あくまで痛みを和らげるための処置であり、痛みの根本的な解決にはなっていません。出来るだけ早く歯医者で診てもらいましょう。
また、痛みが出る前に定期健診やメンテナンスを行うことで、痛みが出るリスクがある場所や口腔内の状態を正しく把握することができます。通院する習慣がつくと、虫歯などの症状をひどくなる前に発見することができ、歯への負担だけでなく、通院期間や費用も抑えることができます。
口腔内と全身疾患は密接に関わっています。様々な病気になりかねませんので、しばらく歯科医院に行っていない方は定期的な歯科検診を受けて虫歯・歯周病を予防しましょう。
当院は24時間WEBで予約を受け付けています。初めての方でもWEBからご予約いただけます。また、土曜日の午後も診察受付をしていますので、平日はお仕事でお忙しい方もぜひお問い合わせください。