2023.07.26
インプラントに医療保険は使える?保険を使う条件や健康保険との違いも解説
インプラント治療を受けようか悩んでいるものの、費用負担を抑えるために医療保険が使えないかと気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、インプラントで医療保険を適用するための条件や、医療保険と健康保険との違いについて解説しています。よくある質問や疑問についても紹介していますので、インプラント治療を悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
インプラントに医療保険は使える?
インプラントに医療保険が使えるかどうかは、患者様の状況によって異なります。
ここでは、医療保険が使える場合と使えない場合についてそれぞれ解説します。
インプラントは医療保険の対象外
インプラントは基本的に医療保険の対象外です。医療保険は健康保険の自己負担部分の保証という位置づけが大きく、健康保険の対象外となる治療は、一部の先進医療を除くと医療保険も対象外となる場合がほとんどです。インプラントは健康保険や先進医療の対象外となっており、残念ながら自由診療での治療になります。
特定の条件に当てはまった場合のみ保険適用できる
事故や病気、先天性の理由によって顎の骨が欠損している等、特定の条件に当てはまった場合は保険適用で治療が受けられます。特定の条件に当てはまるのは日常生活に支障が出るような欠損がある場合のみで、ほとんどの方は当てはまりません。詳しくは下記で説明します。
インプラントが保険適用になる条件
インプラントが保険適用になる条件は下記の2つです。
- 病気や事故、もしくは先天的な理由による顎の骨の欠損
- 基準を満たした施設による治療
両方の条件を満たした場合のみ、保険適用で治療が受けられます。
病気や事故、もしくは先天的な理由による顎の骨の欠損
病気や事故、先天性の理由によって顎の骨が広範囲で欠損している場合、保険適用で治療が受けられます。そのほか、生まれつき永久歯が生えてこない先天性欠損が6歯以上ある場合も、保険適用で治療できます。虫歯や歯周病、加齢による欠損では保険適用の対象外となるため注意が必要です。
保険適用の条件にご自身が当てはまるかどうか、最寄りの歯科医院で診察・相談を受けてみることをおすすめします。
基準を満たした施設による治療も必要
保険適用でインプラントを受けるには、治療を受ける施設にも以下の条件が必要です。
- 口腔外科もしくは歯科病院
- 口腔外科もしくは歯科として5年以上稼働または、インプラント治療の経験3年以上の常勤医師を2名以上配置
- 当直体制の完備
- 医薬品や医療機器などの安全を確保するための体制の完備
顎の欠損の条件とあわせて、国の定めた基準以上の治療施設であれば保険適用でインプラントが受けられます。
医療保険と健康保険の違い
ここでは、医療保険と健康保険の違いについて解説します。基本的には健康保険の不足部分を補完できるのが医療保険とイメージしていただくとわかりやすいでしょう。それぞれ保険を受けられる範囲が違うものの、相互に補完することで費用負担を抑えられる制度です。そのため、一部の先進医療を除くと、健康保険が適用外になる治療は医療保険も適用外となってしまうことがほとんどです。
医療保険は生命保険の一部
医療保険は生命保険の一部となっており、自動車保険と同じ任意加入の保険商品です。健康保険ではカバーしきれない自己負担部分をカバーするための保険という位置づけとなっています。
医療保険のなかには先進医療に対応している商品もあり、厚生労働省が認めた治療であれば、生命保険の給付対象になる場合もあります。インプラントは以前は先進医療とされていましたが、2012年以降は対象外となったため、生命保険の先進医療で給付も対象外になりました。
健康保険は社会保険の一部
健康保険は、国民皆保険制度で加入義務がある社会保険のうちの1つで、厚生労働省が定めた医療を受ける際の自己負担額が原則3割で済む制度です。先進医療や入院時の差額ベッド代、食事代は対象外となるため、不足分は自己負担もしくは医療保険でカバーする必要があります。
歯科治療の場合、虫歯や歯周病などの治療は保険適用となりますが、インプラント治療は原則保険適用が認められていません。よって、全額自己負担の自由診療での治療となります。
歯科治療の保険診療と自由診療の違い
歯科治療の保険診療と自由診療の違いについて紹介します。
- 保険診療が使える治療
- 自由診療になる治療
保険診療と自由診療どちらでの治療となるかは厚生労働省が決めており、歯科医院によって違いはありません。
保険診療が使える治療
虫歯や歯周病など、健康を維持するための治療は保険診療で費用を抑えて治療が受けられます。治療には厚生労働省が指定する材料を使う必要があり、あくまでも必要最低限の治療という位置づけとなっています。
自由診療になる治療
歯列矯正やホワイトニング、インプラントなど、見た目をキレイにする目的とみなされるものは自由診療で治療を行います。虫歯治療の場合も、セラミックなど見た目がいい厚生労働省の指定外の材料を使う場合は自由診療です。歯の欠損を補完する目的のインプラントだとしても、差し歯やブリッジなど代替可能な治療方法があるため、保険適用が認められず自由診療になってしまいます。
自由診療では、治療を受ける先や使用する材料によって費用が大きく変わってしまうため、信頼できる治療先選びが重要です。
インプラントの医療保険でよくある質問
インプラントの医療保険でよくある質問を紹介します。
- インプラントの費用を抑える方法はありますか?
- インプラントは先進医療保険の対象にもならないの?
- インプラントに高額医療費制度は使える?
インプラントの費用を抑える方法はありますか?
医療費控除を使うことで、費用を抑えられる可能性があります。インプラントは保険診療の対象外ですが、医療費控除では対象となっているため、積極的な活用をおすすめします。医療費控除は、年間の医療費が一定額を超えた場合にその超過分を所得控除する制度です。
以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
内部リンク「インプラントは医療費控除が受けられる!申請方法や注意点を解説」
インプラントは先進医療保険の対象にもならないの?
インプラントは、残念ながら先進医療の対象外です。以前は先進医療の対象でしたが、2012年以降対象外となってしまいました。そのため、加入している医療保険に先進医療特約があったとしても、保険給付は受けられません。
インプラントに高額医療費制度は使える?
インプラントに高額医療費制度は使えません。高額医療費制度は、保険診療での治療費の自己負担額が一定額を超えた場合に適用される制度です。自由診療のインプラントや歯列矯正は対象外となります。
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インプラント治療は医療保険を利用できませんが、医療費控除を活用することで費用を抑えて治療が受けられます。少しでも医療費の負担を抑えるためにも、医療費控除の積極的な活用がおすすめです。
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