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2025.11.28

歯科治療でラバーダムを使用した方がよい?役割や治療の流れなども解説

皆さんは、歯科治療のときに“青や緑のゴム製のシート”を見たことはありませんか?
あれは ラバーダム といって、治療の安全性や精度を高めるために使われる大切な道具です。日本ではまだ普及率が高くありませんが、実は歯科治療の質を左右するほど重要な役割をもっています。
この記事では、ラバーダムがどんな治療で使われるのか、そして使用することでどんなメリットがあるのかをわかりやすく解説します。
根管治療を受ける予定の方や、治療中に「このシートは何のため?」と気になったことがある方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

歯科治療で使うラバーダムとは

ラバーダムは、歯科治療のときに唾液や細菌が入らないようにするために、特定の歯に張るゴム製のシートのことです。ラバーダムは、ゴム製のシートのほか、歯を固定する金具「クランプ」とシートを張る枠「フレーム」で構成されています。

ラバーダム防湿とは

ラバーダム防湿とは、治療中にラバーダムを使用して、治療する歯だけが見えるようにし、
他の歯や舌、頬、唾液が触れないようにするための“防湿処置”です。

 

ラバーダムが使われる主な歯科治療

国内の健康保険が適用される治療で使われることは、ほとんどありません。現在は、以下の治療で使われることが多いです。

根管治療

根管治療とは、歯の神経を取り除く治療のことです。虫場の進行により、歯の神経や根の内部が細菌感染している場合、根管治療を行う必要があります。
根管治療でラバーダムを使用しない場合、口の中にコットンを入れたり吸引機で唾液を吸い取ったりします。この方法だと、治療したい歯の周辺を無菌状態にするのは困難で、再発のリスクが高くなります。

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詰め物・被せ物の治療

セラミックやレジンなどを歯に装着するとき、またはダイレクトボンディングなどの白い詰め物を入れるときに、唾液などの水分が混ざると、接着力が弱まる傾向にあります。
しかし、治療時にラバーダムを使用することで、接着しやすくなるだけでなく詰め物や被せ物が長持ちしやすくなります。

小児歯科治療

子どもの歯科治療でも、ラバーダムは有効といわれています。子どもは大人に比べて唾液の量が多いうえに、治療中動いてしまうことがあるため器具を誤飲する恐れもあります。
一般的に、子どもは何度も治療することは難しいため、治療により正確性が求められます。短時間で安全・正確な治療ができるラバーダム防湿は、小児歯科治療でも欠かせないものといえるでしょう。

 

歯科治療でラバーダムは重要!役割は5つ

安心・安全な歯科治療を行うには、ラバーダムが欠かせません。ラバーダムの役割は、主に5つあります。

細菌感染を予防する

歯科治療でラバーダムを使用すると、唾液や血液の中にいる細菌の侵入を防ぎ、清潔な状態を維持することが可能です。口腔内を無菌状態にするにはラバーダムが必須といっても過言ではありません。
万が一、根管治療時に唾液が根管に入り込むと、根管治療後に腫れや痛みなどの症状が出て、再度根管治療になる恐れがあります。再発のリスクを減らすには、ラバーダム防湿が有効的な方法といえるでしょう。

薬剤の漏れや器具の誤飲を防ぐ

ラバーダムを使用すると、治療中に薬剤が患者の口腔内に流れたり器具や削った歯を誤飲したりするのを防ぐこともできます。治療中のリスクを防ぐためにも、ラバーダムを使用することが望ましいです。

治療の精度を上げる

ラバーダムの使用によって、歯科医師が視野を十分に確保できるため、治療の精度が上がり歯の根の治療の成功率も上がるといわれています。
接着剤を使用する治療でも、ラバーダムにより唾液や湿気の侵入を防ぎ治療部位を乾燥した状態に保ち、治療の精度を上げることができます。

治療時間を短縮できる

歯科治療でラバーダムを使用すると、治療中に患者様が唾液を飲み込むこともないため、治療が中断になることが少なくなります。その分治療がスムーズに進み、治療時間の短縮につながるのです。
患者様が口を長く開ける必要もなくなるので、治療が楽だったと感じる方も少なくありません。

治療中の不快感を軽減する

ラバ-ダムを使用すると、水や唾液が口腔内に流れ込む可能性が低くなります。また、器具が頬や舌に触れるのも防ぐことが可能です。したがって、患者様の不快感を軽減することにつながります。

 

ラバーダム防湿が普及していない理由

ラバーダム防湿にはこんなにメリットがあるのに、ラバーダム防湿を治療に取り入れている歯科医院は少ないのが現状です。日本では、根管治療をする際にラバーダムを取り入れる歯科医院は、わずか5.4%といわれています。
なぜ、ラバーダム防湿は日本の歯科医院に浸透していないのでしょうか?それは、以下のような理由が考えられます。

手間がかかる

ラバーダムは治療の精度を高めるとても良い道具ですが、実は装着までに少し手間がかかります。
まず、治療する歯の位置に合わせてゴムのシートに小さな穴を開け、そこに専用の金具(クランプ)を組み合わせます。
そのセットを歯にそっと装着し、シートが歯のまわりにぴったり密着するよう細かい調整をします。
さらに必要に応じて、シートがずれないようにフレームで張りを整えるなど、丁寧な作業が続きます。
このように、正しく装着するまでにいくつもの工程が必要で、どうしても時間や手間がかかってしまうため、現状ではすべての歯科医院で広く使われているわけではありません。
それでも、治療を清潔に保ち、より安全で質の高い治療につながる大切な処置であることに変わりはありません。

採算が取れない

根管治療を保険診療で行う場合、ラバーダム防湿も保険診療の扱いになります。つまり、ラダーダム保湿を治療に取り入れても診療報酬は0点、つまり医院側のサービスになってしまうのです。
歯科医院としては採算が取れないため、ラバーダム防湿を治療に取り入れるのは難しいというのが現状です。

歯科医師に技術が必要

ラバーダムの装着には、歯科医師の専門技術が必要です。習得には時間がかかるため、誰でもできるわけではありません。つまり、ラバーダムを治療で使用する歯科医院は、その歯科医院に技術力があるということです。

ラバーダムを使用できないケースがある

ラバーダムは、どの治療でも使用できるわけではありません。例えば、鼻呼吸が苦しい方、ゴムアレルギーの方、長い間口を開けているのがつらい方などの場合、ラバーダムを使用するのは難しいです。

 

ラバーダム防湿を取り入れる根管治療の流れ

安岡デンタルオフィス 江坂院では、自費根管治療にラバーダム防湿を取り入れています。ラバーダム防湿を取り入れた根管治療がどんな感じなのかご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

STEP1 検査・診断

はじめに口腔内を確認し、パノラマX線写真やデンタルX線写真、歯科用CTによるレントゲン撮影を行います。歯科用CT撮影による3D画像では、従来のレントゲンでは見えにくい部分も詳細に映し出します。
安岡デンタルオフィス 江坂院では、根管治療の専門医が経験や勘に頼らない正確な診断を行います。

STEP2   治療計画の説明

検査結果に基づいて、治療計画や治療内容をイラストを用いたりして、わかりやすく説明します。
患者様が安心して治療を受けられるよう、「治療内容を詳しく知りたい」「治療がいつ終わるのかわからない」「費用はどのくらい?」などの疑問点についても丁寧に説明するので、安心して治療を受けることが可能です。

STEP3 ラバーダムの処置

治療する歯を他の歯や口腔内の部分から隔離するために、ラバーダムというゴム製の治療用カバーを使用します。このシートを患部にかけることで、治療中に唾液や血液が混入するのを防ぎ、無菌状態を保ちます。

STEP4 根管治療

ラバーダムの処置が完了したら、いよいよ根管治療です。虫歯を除去した後、歯の神経(歯髄)を取り除きます。
次に、根管内を薬液で徹底的に洗浄し、消毒薬を充填します。 拡大視野(マイクロスコープ)で肉眼の20倍程度まで拡大して、細部までの確認が可能です。根管内部を殺菌消毒をします。

STEP5 根管の充填

治療が順調に進んだら、根管内部の空洞を特殊な樹脂を用いてしっかりと封鎖します。根管を充填することで、再感染を防ぎ、歯の機能を長期にわたり維持できます。

STEP6 被せ物を装着

被せ物を装着する前に、まず土台を作成します。その後、メタルボンドやオールセミラック、ジルコニアなどの被せ物の作成です。被せ物の作成のため歯型を取り、しっかりと噛み合わせが取れるように設計・製作を行います。

 

根管治療はラバーダムを使用する安岡デンタルオフィス 江坂院で安心・安全な治療を受けよう

ラバーダムを治療で使用する歯科医院はまだまだ少ないですが、ラバーダムは治療の精度を上げられるほか、感染を予防できる重要な器具です。
安岡デンタルオフィス 江坂院では、再発リスクをできるだけ減らすため、根管治療にラバーダム防湿を取り入れています。
治療中に唾液や細菌が入り込むのを防ぐことで、より清潔で精度の高い治療が可能になりますので、「しっかり治したい」「再発を防ぎたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

ラバーダムを使った根管治療について詳しくはこちら

この記事の監修医師
安岡デンタルオフィス院長
長野 繫彦
スタディーグループ歯庵、大阪SJCD 会員、COI(国際口腔インプラント学会) 会員、学術団体JAID 会員

目標を持つことが人の努力を支えると考え、歯科医療においても患者様の価値観に合った目標を共に作り上げることが大切です。痛みを治すだけでなく、人生を豊かにする歯科医療の実現が私の目標です。監修者プロフィール詳細を見る⇒

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