2024.04.19
セラミックは老後の歯の健康までカバーできる?耐用年数や素材の特徴も紹介
「長い間、セラミックの白い歯で自分らしく生き生きと生活したいけど、実際のところ耐用年数はどのくらいなんだろう」など、セラミック素材の耐用年数について、気になっている方も多いのではないでしょうか。結論からお伝えすると、セラミック素材は半永久的に使える素材ではありません。適宜、メンテナンスが必要です。
本記事ではセラミックの特性を踏まえた上で、耐用年数や素材の特徴について説明しています。セラミック素材の耐用年数が気になる方は、ぜひ記事内容をご確認ください。
セラミックの寿命はおおよそ10年〜20年
セラミックには耐用年数があります。耐用年数を長く過ぎて使い続けていると損耗によっていつかは破損してしまうでしょう。
主要なセラミックの寿命は次の通りです。
- オールセラミック:10〜15年
- ジルコニアセラミック:10〜15年
- メタルボンドセラミック:8〜10年
- ラミネートベニア:10〜20年
最短で8年、最長で20年です。治療する年齢にもよりますが、老後までセラミックの歯を維持するにはどこかでメンテナンスが必要です。
セラミックの歯が割れるケースも
セラミック素材は、何事もなく使用できれば耐用年数をクリアできますが、思わぬアクシデントで割れることがあります。
セラミック製のカップは落とすと割れてしまいますが、歯の素材も同様です。大きな力がピンポイントに加わると割れやすい特性を持っています。
歯ぎしりや食いしばり癖のある方は要注意です。また、スポーツで顔面に衝撃を受けた場合でもセラミック素材が欠けたり、割れたりすることがあります。
セラミック素材の特徴
主なセラミック素材について、詳細を紹介します。
オールセラミック
純度100%セラミック素材だけで作成した歯の被せ物です。オールセラミックは、色合いや形など、自由度の高さが特徴的です。
オールセラミックで作成された被せ物は、色合いと質感が特に優れており、透明感まであります。
審美性が高く、天然歯との見分けがつきにくいです。金属が使われていないため、金属アレルギーの方にもおすすめできます。陶器で作られているため、破損の可能性がある点はデメリットの一つです。
ジルコニア
ジルコニアはセラミックの仲間で「人工ダイヤモンド」とも呼ばれている素材です。高い審美性と高い強度が特徴で、セラミックの中では最高品質とされています。
奥歯に被せ物をする場合、かつては負荷を考慮して金属が使われていましたが、強度の高いジルコニアの登場によって、金属アレルギーの方でも安心して奥歯の被せ物を使えるようになりました。
ジルコニアは体に馴染みやすい点も特徴の一つです。口腔内は様々な状態へ変化しますが、過酷な状況下でも常に素材は安定しており、歯や歯茎への影響を最小限に抑えます。
メタルボンド
メタルボンドとは、中身は金属で外から見える部分にだけセラミックを活用した被せ物のことを言います。
変色しにくく強度が確保できるため、審美性と実用性のバランスを重視する方に人気の素材です。
中の金属を貴金属にすると、金属が溶け出すことによる歯茎の変色や金属アレルギーを予防できます。
ラミネートベニア
ラミネートベニアは歯の表面を削ってセラミックなどの薄い素材を貼り付けることで、審美性を高める治療方法です。
歯の表面を綺麗な形に修繕しつつ、天然歯のようなナチュラルで白い歯が実現できる強みがあります。
歯の機能を回復する治療ではなく、歯の形の調整や歯の色合い調整、すきっ歯を埋めるときなどに利用される審美治療です。
短期間で白い歯を実現できるため、人前に出る機会が多い方に向いています。
老後まで行ける?セラミックの歯を長持ちさせるために
セラミック素材をできるだけ長持ちさせるための対策を3点紹介します。
- セルフケアを怠らない
- 劣化しにくい素材を選ぶ
- 定期メンテナンスと噛み合わせ調整は必須
セルフケアを怠らない
セラミック素材をできるだけ長い間使うには、日々のメンテナンスが欠かせません。
セルフケアの主な方法は次の通りです。
- 歯ブラシ
- フロス
- 歯間ブラシ
- ナイトガード
歯ブラシによる歯磨きは当たり前のこととして、フロスや歯間ブラシ、ナイトガードも大切です。セラミックは歯ぎしりや噛み締めによって摩耗するため、寝るときはナイトガードを使って損耗を防ぎましょう。正しいセルフケアを行えば天然歯が虫歯になりにくくなり、セラミックの損耗を予防できます。
劣化しにくい素材を選ぶ
できるだけ長くセラミック素材を使いたい場合、最初の時点で長持ちする素材を選びましょう。
セラミック素材の中でもジルコニアやメタルボンドは耐久性が高く、劣化しにくい素材です。丁寧にメンテナンスを続けていれば10年以上は活躍してくれるでしょう。
費用対効果を考慮するときは、耐久性の良さも十分に考えなければいけません。
定期メンテナンスと噛み合わせ調整は必須
できれば半年に一度は定期メンテナンスを受けておきたいところです。天然歯の予防歯科検診と合わせて、セラミックのメンテナンスも受けておきましょう。
また、噛み合わせチェックも大切です。加齢や歯周病の進行によって噛み合わせがズレてくるとセラミックの損耗の原因となります。
セラミック歯と土台の歯の間に隙間ができると虫歯ができやすくなり、セラミックが外れることがあります。
良好な状態を維持するためにも、定期的なメンテナンスはとても大切です。
老後もセラミックを使いたい人によくある質問
歯と歯茎の間が黒ずむのは怖い!もし黒ずんだら治せますか?
金属素材が入っているセラミックの場合、稀に金属が溶け出して歯茎が黒くなることがあります。歯茎の黒ずみが怖い場合は、金属が含まれていないセラミック素材を使うか、レーザー治療で黒ずみを取り除く治療にて対処します。
素材選びでは、金属が入っていないジルコニアかオールセラミックを選ぶと良いでしょう。セラミック素材を変更すると、次第に黒さは無くなります。
黒ずみの原因は虫歯だった!というケースもあり得ますので、黒ずみを見つけたらまずは歯科医院へ相談しましょう。
セラミックの破損以外で考えられるアクシデントはありますか?
歯周病によって歯茎が弱くなってしまい歯が抜けた結果、歯の根元にある骨まで溶けてしまうケースがあります。
天然歯にも言えることですが、歯周病は歯の根本から侵食する厄介な病気です。日頃から歯周病にならないようにセルフケアを怠らないようにしましょう。
長い月日の中でセラミックが変色することはありますか?
ハイブリッドセラミックという素材は、微粒子のレジンを混ぜているため、変色する可能性があります。
オールセラミックやジルコニアは変色しません。長い間、白いセラミックを維持したい方は、オールセラミックかジルコニアを使いましょう。
まとめ
長くセラミックを使うためには、セルフケアとメンテナンスは欠かせません。定期歯科検診のついでにセラミックのメンテナンスも行いましょう。素材によって見た目や耐用年数が異なるため、適材適所な素材選びがポイントです。安岡デンタルオフィスでは、人生を変える歯科治療をモットーに自信に満ち溢れた最高の自分に出会える治療を提供しています。
本来の自分が持つ曇りなき笑顔に出会いたい方は、ぜひ一度ご相談ください。