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2024.04.19

金属アレルギーでもインプラント治療は可能?治療時の注意点などを解説

金属アレルギーがある方は、「インプラント治療を受けたいけどアレルギー反応が出ないか心配」という方も多いのではないでしょうか?確かに、インプラントは金属のネジを歯茎に埋め込むので、本当に大丈夫なのか気になるところですよね。


この記事では、インプラント治療で金属アレルギーのリスクを抑える方法のほか、金属アレルギーの症状などを解説しています。金属アレルギーの症状が出たときの対処法もご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

インプラントとは

インプラントは失った歯を補う治療法で、金属のネジを歯茎の中に埋め込み、そこに被せ物をします。

パーツは、土台となる「インプラント体(歯根部)」、人工歯とインプラント体をつなぐ「アパットメント(支台部)」、アパットメントの上に取り付ける「上部構造(人工歯」の3つです。

インプラントは長持ちする上、見た目や噛み心地が自然で違和感が少ないのが特徴です。入れ歯やブリッジのように、周りの歯に余計な負担をかけることもありません。

ただし、インプラントは保険対象外なので、治療費は高額です。また、外科手術を行う必要があるため、体に負担がかかるのは否めません。

金属アレルギーでもインプラント治療は可能?

結論からお伝えすると、金属アレルギーがある方でもインプラント治療は可能です。インプラントの土台として使うチタンは金属ですが、人体となじみやすいため、金属アレルギーの症状が出ることはほとんどありません。

ただし、アレルギー症状が出るリスクがゼロではないので、ご注意ください。人によっては、チタンでも金属アレルギーの症状が出ることがあります。また、純度の低いチタンを使用することで、金属アレルギーの症状が出る可能性もあります。

インプラント治療で金属アレルギーのリスクを抑える方法

金属アレルギーの方がインプラント治療を受ける場合、「金属アレルギーの症状が出ないだろうか」と不安になることが少なくありません。そこで、インプラント治療で金属アレルギーのリスクを抑える方法を3つご紹介します。

治療前にパッチテストを受ける

治療前に、歯科医院または皮膚科や大学病院の専門外来でパッチテストを受けてください。パッチテストとは、アレルギーの原因となる物質を特定する検査のことで、金属試薬を含ませたシール状のパッチを皮膚に貼り、アレルギー反応が出るかどうかを確かめます。

歯科医院でカウンセリングを受ける際、パッチテストの結果を歯科医に伝えましょう。チタンアレルギーではないと判明したらインプラント治療を受けられますが、チタンアレルギーと判明した場合、ほかの治療法を検討する必要があります。

インプラント体に純度の高いチタンを使う

インプラント体は、100%チタン製でないことがほとんどです。チタンだけだと強度が足りず、噛む力に負けて折れる可能性があるため、ほかの金属を数パーセント混ぜて作ることが一般的ですが、金属アレルギーを引き起こすことはほぼないでしょう。

しかし、中には、チタンの比率が低く混合物が多いインプラントもあります。混合物が多いと強度は高くなりますが、金属アレルギーを引き起こすリスクも高くなります。

金属アレルギーが心配な方は、「純度の高い純チタン製のインプラントを使いたい」と歯科医師に伝えてみてください。インプラントは、約10年は使用するものです。安心して使い続けるためにも、純度の高いチタンを選ぶことをおすすめします。

金属アレルギーが起きにくい素材を使う

前もって、金属アレルギーであることを医師に申告しておけば、被せ物やアパットメントに金属アレルギーが起きにくい素材を使う可能性が高くなります。

例えば、セラミックやジルコニアは一切金属を使用していないため、金属アレルギーの方でも安心です。審美性に優れており、天然歯に近い見た目なので、前歯に使用しても違和感がありません。

一方、メタルボンドやゴールドは外側はセラミックですが内側は金属なので、金属アレルギーの方はご注意ください。

また、アパットメント(インプラント体と被せ物の連結部分)も歯茎や口の中の粘膜に触れることから、金属アレルギーを起こしにくいチタンや非金属のジルコニアを使用することをおすすめします。

ジルコニアはチタンよりも費用が高く、硬すぎるというデメリットがあるものの、チタンアレルギーがある方には適しています。

インプラント治療による金属アレルギーの症状

金属アレルギーの方がインプラント治療を受けた場合、金属アレルギーの症状が出る可能性があります。主な症状は、口腔扁平苔癬と掌蹠膿疱症の2つです。

扁平苔癬

扁平苔癬(へんぺいたいせん)は、口内に炎症が起きて粘膜が赤く腫れたり、辛いものや熱いものがしみやすくなります。白い発疹が現れることもあり、場合によっては身体中に発疹が広がることもあります。

一度発症すると、再発を繰り返しやすいのが、この病気の特徴といえるでしょう。

掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、手のひらや足の裏などに膿が溜まった水疱「膿疱(のうほう)」ができる病気です。かゆみを感じやすく、季節や体調によって症状の強さが異なることもあります。

インプラント治療後に金属アレルギーが出た場合の対処法

インプラント治療後に金属アレルギーの症状が出た場合、すぐにかかりつけの歯科医院を受診してください。対処法は、主に以下の3つです。

パッチテストを行う

皮膚科などでパッチテストを受けて、アレルゲンを特定します。その際に、インプラント治療を受けることを事前に伝えると、チタンやニッケルなどの金属に絞って検査することが可能です。

金属アレルギーの原因は、インプラントに含まれるチタンとは限りません。ほかの歯の詰め物に使われている金属が、金属アレルギーの原因ということもあります。症状を改善するためにも、パッチテストで金属アレルギーの原因を究明しましょう。

金属を取り除く

金属アレルギーの原因がわかったら、その金属を除去します。上に被せる人工歯の素材が原因だった場合、人工歯のみを交換します。一方、チタンそのものが原因の場合、インプラント体そのものを除去し、その後入れ歯やブリッジで対応することが多いです。

一般的には、アレルギーがない金属で作られた部品と交換しますが、歯を失ったときに人工的に歯を補う「綴(ほてつ)治療」を行うこともあります。また、チタンアレルギーがありインプラントができない場合、入れ歯やブリッジを選択することになるでしょう。

治療する

ビタミンAを配合した内服薬を飲んで、アレルギー疾患を改善するケースもあれば、ステロイド軟膏を塗って、炎症を鎮める作用や免疫を抑えるケースもあります。治療の際は、必ず歯科医師の指示に従いましょう。

まとめ

金属アレルギーがある方でも、インプラント治療を受けることは可能です。ただし、金属アレルギーを発症するリスクがまったくないわけではありません。

リスクを抑えるために、事前にパッチテストを受けたり、治療で使用する素材について歯科医師に相談したりすることが必要です。万が一、治療後に金属アレルギーの症状が出たら、すぐに歯科医院を受診してください。

かわらもと歯科 江坂院は完全個室制なので、気兼ねなくお悩みや不安などをお話しいただけます。一人ひとりのお口のお悩みを解消し、患者さまが求める治療のゴールに向けて尽力いたします。インプラント治療を受けたい方は、かわらもと歯科 江坂院にぜひご相談ください。

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