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2024.09.19

歯槽膿漏は歯磨きで治る?具体的な症状や原因、治し方について解説

歯ぐきから血が出る、歯ぐきが腫れて痛い、歯がグラグラする。

これらは、歯槽膿漏をはじめとする歯周病で見られる症状です。

歯周病は病状が進行して、歯や歯ぐきの状態が悪くなってしまうと、発症前の状態に戻すのが難しい病気です。この記事では、歯槽膿漏の具体的な症状やリスク、治療法などについて、紹介します。今お口の中の状態で気になることがある方は、ぜひ最後までご覧下さい。

歯槽膿漏とは

歯槽膿漏は歯周病の症状のひとつで、最も病状が進んだ状態のことを指します。

  • 歯茎が腫れる
  • 歯茎から血や膿が出る
  • ひどい口臭がある

といった症状に加え、病状が進行すると歯を支える歯槽骨が溶けて、最終的に歯が抜け落ちてしまいます。

歯槽膿漏チェック

次の項目の当てはまるものにチェックしてみてください。

  • 歯ぐきに赤く腫れた部分がある
  • 口臭がなんとなく気になる
  • 歯ぐきがやせてきたみたい
  • 歯と歯の間にものがつまりやすい
  • 歯を磨いた後、歯ブラシに血がついたり、すすいだ水に血が混じることがある
  • 歯と歯の間の歯ぐきが、鋭角的な三角形ではなく、うっ血していてブヨブヨしている
  • ときどき、歯が浮いたような感じがする
  • 指でさわってみて、少しグラつく歯がある
  • 歯ぐきから膿が出たことがある

上記のリストの内、チェックが3~5個以上の場合は歯周病が進行して、歯槽膿漏になっているおそれがあります。早めに歯科医師に相談しましょう。

参照:8020財団「歯周病セルフチェック、あなたは大丈夫?

歯槽膿漏の症状

歯ぐきの腫れ・出血

歯と歯ぐきの間には歯肉溝というミゾがあります。このミゾに歯垢が溜まると、歯ぐきが炎症を起こして腫れてしまいます。また少しの刺激で出血しやすくなるため、歯磨きの後や食事後に出血することもあります。

口臭

歯槽膿漏が進行すると、生ゴミや卵が腐ったような臭いがするようになることも。これは、歯周病の原因となる細菌がメチルメルカプタンや硫化水素などの悪臭成分を生むからです。

歯ぐきが下がってくる

慢性的に歯ぐきが炎症を起こしていると、歯ぐきを作るコラーゲン繊維の分解が進みます。加えて、歯を支える歯槽骨が溶けて減少するので、歯ぐきの高さが低くなります。

歯ぐきが下がると歯が長く見え、審美面に影響が出る以外にも、歯の根元部分の象牙質がむき出しになり、冷たいものや刺激物がしみる象牙質知覚過敏症状が起こることもあります。

歯ぐきから膿が出る

歯ぐきの炎症が進むと、黄白色や黄緑色のねっとりとした膿が出ることがあります。膿の主成分は、白血球や血清、壊れた組織や死んだ細菌など。膿が出るのは歯槽膿漏がかなり進行した状態です。早めに歯科医院に行きましょう。

歯がぐらつく・抜ける

歯槽膿漏が進行した結果、歯を支える歯槽骨が減少し、歯を支えられなくなってきます。歯がぐらつくだけでなく、最終的には抜け落ちてしまいます。

歯槽膿漏のリスク

人前で話したり、笑ったりするのが恥ずかしく感じる人もいる

歯槽膿漏が進むと、口臭が強くなる、歯ぐきが下がって歯が長くなる、歯ぐきが化膿して見た目が悪くなるなどの症状が現れます。そのため、「人前で笑うのがはずかしい」と感じてしまわれる方も少なくありません。

食事が楽しくなくなり、栄養が偏る

歯槽膿漏によって歯ぐきの腫れや痛みがあると、かたい食材を食べにくくなったり、食事の量が減ったりします。

その結果、栄養が偏りや栄養不足になり、健康な状態と要介護状態との間に位置付けられるフレイルにもつながりかねません。

全身疾患のリスクを高める

歯槽膿漏に代表される歯周病は、全身疾患のリスクを高めることでも知られています。これは歯周病の進行によってできる炎症性物質が血液に乗って全身を回ることが原因。歯周病が一因となる代表的な全身疾患は以下の通りです。

糖尿病

炎症性物質によりインスリンの働きが低下し、血糖値が下がりにくくなります。

心臓病

歯周病により動脈硬化が引き起こされ、心臓に血液を送る血管が狭くなったり、詰まったりすることで狭心症や心筋梗塞になる可能性が高まります。

骨粗しょう症

炎症性物質が全身の骨の代謝に悪影響を及ぼし、その結果、骨がもろくなりやすくなります。

認知症

歯周病が引き起こす動脈硬化は、脳血管性認知症の原因となる可能性があると指摘されているほか、近年ではアルツハイマー型認知症との関係性も明らかになりつつあります。

低体重児出産・早産

炎症性物質が血液に乗り羊水内に入ることで、胎児の成長に影響を及ぼすと言われています。歯槽膿漏のような重度の歯周病に罹っている妊婦の場合、通常の妊婦に比べて、低体重児を出産する確率は約7倍になる研究結果もあります。

また、歯周病菌が増えると免疫のバランスが崩れた結果、子宮収縮を引き起こし、早産につながるとも言われています。

歯槽膿漏の原因

歯槽膿漏は、ポルフィロモナス・ジンジバリス菌などの歯周病菌が増えることで起こる病気。これらの歯周病菌は口の中に常に居て、その種類は700以上。わずか1gの歯垢の中に1億個もの菌がいるとも言われています。

歯磨きが不十分だと、歯周病菌が固まってできた歯垢(プラーク)が歯の表面に作られます。歯垢の中で増え続けた歯周病菌が歯ぐきの炎症を引き起こし、その結果、歯周病を発症。病状が進行すると重度の歯周病である歯槽膿漏につながります。

歯磨き粉で歯槽膿漏は治る?歯槽膿漏の治療法

歯周病の治療の基本は、口内から歯周病菌を減らすこと。そのため、歯周病菌が多く含まれる歯垢や歯石を除去することが必須となります。

歯磨きで歯周病が治療できるかは、歯周病の程度によります。 軽度な歯肉炎であれば、歯科医院で歯石を除去してもらい、再び歯石がつかないように歯磨きを徹底的に行えば、改善する可能性が高くなります。

ただ歯槽膿漏のように進行してしまった歯周病は、歯磨きだけで改善することはほぼ不可能です。

保険適用の歯槽膿漏治療のデメリット

治療時に痛みを感じる場合がある

歯周病菌の温床になりがちな歯茎の溝をきれいにする際に、器具が歯茎に接触してしまい、痛みを感じる場合があります。

特に歯周病が進行した歯槽膿漏の場合は、痛みも強く出やすく麻酔が必要になることもあります。

治療に時間がかかる

保険による歯周病の治療の場合はそのルール上、1回あたりにできる処置の内容が限られているため、通院回数がどうしても増えてしまいます。そのため、次の通院までに歯周病が進んでしまう場合も少なくなく、治療に時間がかかります。

また、治療に時間がかかることから、治療を継続するのが難しく、途中で通院を断念する方も少なくありません。

治療をしていても歯が抜ける場合がある

歯周病治療では原因菌が住み着いている歯石や歯垢を除去していきます。問題は、制限がある保険適用の治療の場合、歯周ポケットの奥の見えにくいところにある歯石、歯垢を取りこぼしてしまう可能性もあり得るということです。

その結果、ブラッシングなどのケアや生活習慣上の気のゆるみ等により、口腔内に残った原因菌が活性し、歯周病の再発を繰り返してしまいます。

根本的歯周治療は短期間で終わる歯槽膿漏の治療法

上記のような、保険適用の歯槽膿漏治療のデメリットを解決するために、当院で取り入れているのが根本的歯周治療です。

短期間で集中治療が可能

自由診療になるので、回数や時間的制約がなく、短期間に集中して治療を行うことができます。目安としては、全6~8回の通院で歯周病の徹底予防を叶えられます。

歯周病菌自体を減らし、再発を抑える

細菌顕微検査を行い、原因となる歯周病菌に合わせた抗生物質や口腔機能水(HCIO)を使った治療を行います。歯周病細菌自体が除菌され、減りますので、歯周病の再発を大幅に抑えることができます。

全身疾患のリスクを大幅に下げることができる

歯周病細菌が除菌されますので、それによって引き起こす全身疾患のリスクを下げることができます。

以下のコラムでは当院の理事長が歯周病治療について説明しています。ぜひご覧下さい。

安岡デンタルオフィス|歯周病治療の3つのメリットを理事長が解説!

安岡デンタルオフィス|歯周病治療の3つのデメリットと当院の取り組みを理事長が解説!

根本的歯周治療の施術の流れ

01. セルフケア指導と歯石除去

まず精密な検査を行って現在の歯ぐきや歯槽骨の状態、歯周病を悪化させる要因の有無などを分析し治療計画をたてます。また、原因除去が重要となるため、歯科衛生士による歯磨き指導も行います。

歯磨きをすることにより、歯ぐきの炎症が減少します。ぶよぶよして出血しやすい歯ぐきも正しく歯磨きをすることにより、かなり引き締まってきます。そうすると歯ぐきの中の歯石が見えやすくなり、歯石除去が効果的に行えるようになります。歯石を取ると歯石の表面や内部の細菌が減り、さらに歯ぐきが引き締まってきます。

02. 修復物や咬み合わせのチェック

歯磨きと歯石除去で歯ぐきの状態はかなり良くなりますが、これだけではすぐに再発することがあります。歯垢がつきにくい、また歯垢を取りやすい環境にする必要があります。

たとえば適合の悪い修復物などは除去しなければなりません。また咬み合わせに異常があると変な力がかかって、歯槽骨が吸収しやすくなるので咬み合わせの調整も必要です。

さらに歯周病が進行して歯がぐらぐらしている場合などは、全体のバランスや歯の価値を考えて早期に抜歯することもあります。このような歯周基本治療によって歯ぐきの状態は改善し、ある程度安定した状態が得られます。この時点で再度精密な検査を行い、状態がよければメインテナンスに移行します。

03. 歯周外科処置

歯周基本治療を行っても深い歯周ポケットが残っていると、歯ブラシが届かず再発の危険がありますので歯周外科を行うことがあります。歯周外科とは、歯ぐきを開いて、歯の根などに付いている歯垢や歯石などを除去する処置のこと。

歯周外科を行うことにより、歯槽骨の形態をよくしたり歯周ポケットを減らすことができ、清掃しやすい環境ができます。

また健康保険の対象外になりますが、症例によっては歯周組織再生療法によってある程度、歯槽骨や歯ぐきを増やすことができます。このような歯周外科を行ったあとにも精密な検査を行い、治療効果を確認します。

04. メインテナンス

歯周治療後は歯ぐきの炎症は減少していますが、歯槽骨による支持が十分でないこともあります。その場合、修復物で歯を固定することもあります。このようにひとくちに歯周治療と言っても症状や状態によって治療の流れや期間が異なりますので、歯科医師と十分に話し合う必要があります。

また、いくら良い治療を受けても自分でしっかり歯磨きをしないと歯ぐきの状態は良くならないことを認識し、治療が終わったあとも定期的にメインテナンスを受けることが重要です。

以下のページでも歯周病に関する疑問にお答えしています。ぜひご覧ください。

安岡デンタルオフィス|「なるべく歯を抜かない」「痛みの少ない」歯を長持ちさせる歯周病治療

江坂で歯槽膿漏を根本的に治すには安岡デンタルオフィス

歯槽膿漏を予防するには、歯磨きを習慣づけることが大切です。また、歯磨きも間違った方法で行っていては、効果が出ないどころか歯ぐきを傷つけ、歯周病の進行を早めてしまうことにもつながりかねません。

歯のプロである歯科衛生士の指導のもと、正しい歯磨きの方法をマスターすることが予防への第一歩。現在気になる症状がある方はもちろん、ない方も、しばらく歯科医院に行っていないのであれば、口腔内の状態をチェックしてもらいに、歯科医院を訪れてみてはいかがでしょう。歯周病は予防が肝心で、発症していたとしても早期であれば、治療も早く終わります。

また、残念ながら歯周病は一度発症すると発症前の状態に戻す・再生するということはできない病気です。再発を繰り返すほど症状が進行し、予防をしているのに歯が抜けるといった事態につながってしまいます。そうならないためにも、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けていただきたいと思います。

当院では通常の保険適用の歯周病治療に加え、自由診療である根本的歯周治療も提供しています。なるべく歯を抜きたくない、痛みの少ない治療法でなるべく歯を長持ちさせたい、という方はぜひ一度当院にお気軽にご相談ください。

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