2025.11.27
歯科医院で行うスケーリングってどんなもの?注意点やセルフケアも紹介

歯科医院では、歯垢や歯石を除去する際に、スケーリングという処置を行うことがあります。「スケーリングって痛いの?」「どんなリスクがあるの?」「費用や頻度はどのくらい?」などと不安がある方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、歯科医院で行うスケーリングについて解説します。スケーリングの流れやリスク、自宅で行うべきセルフケア、Q&Aなどをご紹介します。スケーリングが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
歯科のスケーリングとは
スケーリングとは、歯の表面や歯と歯茎の境目に付着している歯石を、専用器具を使って除去する処置です。
歯垢は時間が経つと歯石になり、日々のブラッシングだけでは除去できなくなります。歯石は表面がザラザラしており、歯垢がさらに溜まりやすくなるため、スケーリングで歯石を除去することが必要になるのです。
スケーリングとクリーニングの違い
歯垢や歯石を除去するという点は同じですが、クリーニングは主にブラシを使用して歯の表面の掃除を行います。
一方、スケーリングでは、専用の超音波器具を使って、クリーニングでは落としきれない歯石を除去します。
超音波の振動と水流で歯石をパラパラと取り除くため、歯を削るような痛みはほとんどありません。
歯ぐきの中に入り込んだ歯石を取る際には、軽い出血がみられることもありますが、炎症がある部分の改善につながる自然な反応です。
スケーリングの効果
スケーリングは、できればやりたくないという方もいるかもしれません。しかし、スケーリングを定期的に行うことで、口腔内の健康を維持することができるのです。主な効果は、以下の3つです。
歯茎の健康維持
歯茎の炎症がなくなり、歯ぐきが引き締まり、健康な状態に戻ります。これにより、歯ぐきからの出血や腫れが減少します。
歯周病・虫歯の予防
スケーリングによって歯石やプラークを取り除くことで、歯周病の予防や症状の改善が期待できます。さらに、歯石やプラークの除去により、虫歯のリスクも減少します。
口臭の予防
歯石やプラークが溜まると、細菌が繁殖して口臭の原因になりやすいです。スケーリングを行うことで、口臭の予防にもつながります。
歯科のスケーリング治療とは

治療で使う器具
一般的に、スケーリングの治療では、超音波スケーラーとハンドスケーラーを使用します。
超音波スケーラー
超音波スケーラーは、超音波の振動を利用して歯石を砕いて除去する器具です。一般的に、広範囲の歯石を除去するときに使うことが多いです。人によっては、振動や水が歯に響き、不快感や痛みを感じる方もいらしゃいます。
ハンドスケーラー
ハンドスケーラーは、名前の通り手用器具で、歯石をかき取るように除去する器具です。細かな部分や深い歯周ポケット内の歯石除去に適しています。
スケーリング治療の流れ
スケーリング治療では、歯の表面に付着した歯石を除去します。約1週間後の再検査で中等度以上の歯周病と診断した場合、SRP(スケーリング・ルート・プレーニング)という治療で、歯茎の中に付着した歯石を除去します。治療の流れは、以下の通りです。
まず、問診をします。問診では、いつ頃からどんな症状があるのかなどについて聞き取りを行います。その他、既往歴や現在かかっている病気、服用している薬やアレルギーの有無などの確認もすることが多いです。
次に、歯周組織検査です。この検査では、歯周ポケットの深さ・歯の動揺度・出血の有無・プラークの付着などを確認しなくてはいけません。必要があればレントゲン撮影も行い、歯槽骨の状態を調べます。
そして、歯周組織検査の結果をもとに、スケーリングが必要かどうかの診断を行います。スケーリングが必要と診断した場合、スケーラーを使用して歯石を除去します。
歯科のスケーリングが痛いと感じるのはなぜ?
基本的には、スケーリングには痛みはありません。治療中にスケーリングが痛いと感じる場合、以下の3つの理由が考えられます。
歯石の付着量が多い
長期間歯石取りをしていなかったりセルフケアが行き届いていなかったりすると、歯石が大量かつ広範囲に付着する可能性があります。
歯石の付着量が多いと、すべて除去するには時間と手間がかかってしまうのは避けられません。器具による刺激が長時間続くため、スケーリングで痛いと感じることが多いのです。
歯周病が進行している
歯周病が進行していると、歯茎がデリケートな状態になっているため、治療の際に痛くなりやすいです。また、歯石の蓄積により歯周病が進行すると、歯茎が炎症を起こして少しの刺激でも出血しやすくなります。
この状態でスケーリングの治療を行うと、器具が歯茎に触れるだけで痛みを感じやすいです。特に、歯石が歯茎の奥深くまで入り込んでいると、より痛みを感じる可能性が高いです。
虫歯がある
虫歯がある状態でスケーリングの治療を受けると、痛いと感じることがあります。歯の表面にあいた穴に水やや器具の刺激が伝わって、痛みを感じるのです。
歯科のスケーリング治療の注意点

スケーリングにはいくつかのリスクがありますが、原因や対処法も事前に理解しておけば、万が一トラブルが発生しても慌てることがありません。治療を受ける前に、以下の注意点について十分理解しておきましょう。
冷たいものや熱いものがしみる
スケーリング後に、冷たいものや熱いものがしみることがあります。 これは知覚過敏の症状で、歯の表面を覆っていた歯石が除去されたことにより、刺激に対して敏感になっていることが原因です。この場合、熱いものや冷たいものをしばらく控えてください。
歯磨きするときは、プラークをつけないように丁寧にやさしく行います。知覚過敏用の歯磨き粉を使用するのもおすすめです。
歯茎から出血する
歯周ポケット内の歯石を取るとき、歯茎からの出血を伴うことがあります。これは、歯石だけではなく、汚染された歯茎の組織も除去したことが原因です。
歯を磨くときにも出血することがありますが、スケーリングによって歯茎が傷つけられたわけではないのでご安心ください。痛みや出血は、通常2〜3日で落ち着いてきます。免疫力の落ちている方や喫煙者は回復に時間がかかるため、さらに数日出血することもあります。
1週間経っても痛みや出血が治まらない場合は、主治医へ連絡しましょう。歯石取り後の痛みが我慢できない場合は、痛み止めを飲んでも構いません。ただし、痛み止めの用法用量は必ず守るようにしてください。
見た目が変わる
スケーリングを行うと、処置前と見た目が変わることがあります。例えば、歯茎が下がったように見えることがありますが、これは実際に歯茎が下がったのではありません。
歯の表面に付着していた歯石を除去したことで、歯茎が引き締まり、歯茎が下がったように見えるだけです。
また、歯石が歯と歯の隙間に付着していた場合、歯石を除去すると歯と歯の間の隙間が目立ちやすいですが、歯と歯の隙間が広がったわけではありません。単に、歯石が除去されたことで、見た目に変化が生じただけです。
歯科のスケーリング後の2つのセルフケアポイント!
一度スケーリングで歯石を除去したら、歯石が再付着しないわけではありません。歯石は、時間が経つと歯石はまた付着しやすくなります。
歯石の再付着を防ぐには、日々のセルフケアが必須です。セルフケアを行う際は、以下の2点に注意しましょう。
歯磨きを正しく行う
歯垢を落とすには、歯磨きを正しく行うことが重要です。まず、歯ブラシは歯と歯肉の間に斜め45度くらいに入れて振動させてください。そして、手に力を入れずにやさしく歯を磨きます。
歯磨き粉は、フッ素が配合されている歯磨き粉がおすすめです。 フッ素には歯の再生や菌の抑制などの働きがあるので、フッ素が高配合されているタイプを選ぶとよいでしょう。
なお、研磨剤が配合された歯磨き粉は、歯を傷つけてしまう恐れがあるため、使用を避けた方がよいです。
デンタルフロスも使う
歯磨きだけですべての汚れを落とせませんが、デンタルフロスを使えば歯磨きでは落としきれなかった歯と歯の間の歯垢汚れをほぼ落とすことが可能です。
デンタルフロスの使い方には、コツがあります。糸を指に巻き付けたら、歯間にフロスを斜めから入れて、ゆっくり前後に動かしてください。糸を巻き付けた片方の指からフロスを外して、前からゆっくりと引き抜いたら完了です。
ぜひ、歯科医院に行かれた時はフロスを効果的に使うためにも歯科衛生士に指導を受けましょう。
歯科のスケーリングに関するQ&A

スケーリングについて一通り理解できたものの、まだ不安がある方もいるかもしれません。そこで、費用や頻度などスケーリングに関する質問をまとめたので、ご一読ください。
Q.スケーリングの費用はどのくらい?
スケーリングの費用は、歯石がどの程度付着しているかによって異なります。一般的に、保険適用の場合、初診料や検査費用などを含めた費用は3,000~5,000円程度、スケーリングとSRPの治療費用は10,000~15,000円程度が一般的です。
一方、保険が適用されないスケーリング「PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)」もあります。
これはフッ化物入りの研磨剤と専用機器を使用して歯の清掃を行う歯垢除去治療のことで、費用は5,000円から30,000円程度ですが、歯科医院によっても異なります。
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Q.自分でスケーリングをしてもよい?
スケーリングの治療を受けるとなると、もちろん時間や費用が必要になります。自分でスケーリングをすることも可能ですが、おすすめしません。
口の中は見えにくい上、尖った器具を使用するため、口腔内を傷つけるリスクが高いです。口腔内のトラブルを避けるためにも、歯科医院で適切な治療を受けましょう。
Q.治療中痛みが我慢できないときはどうしたらいい?
痛みがひどい場合、麻酔を使いながら処置を行う場合もあります。不安なときは、歯科医師や歯科衛生士に相談してみてください。
また、スケーリングの治療中に、痛みがどうしても我慢できない場合は、左手を上げて意思表示すると、強さを調整したりするなどの対応を行ってくれるでしょう。
Q.スケーリングの頻度はどのくらい?
スケーリングの頻度は、3〜6ヵ月に1回くらいが望ましいです。ただし、以下のいずれかに該当する場合、スケーリングの頻度を縮める可能性があります。
- 歯周病が進行している人
- 過去に歯周病の治療を受けたことがある人
- 歯垢や歯石が溜まりやすい人
- 矯正治療を行っている人
安岡デンタルオフィス 江坂院の歯科スケーリングを受けて歯周病や口臭を予防しよう
スケーリングは、歯石を除去するだけでなく、歯周病や口臭の予防効果も期待できます。歯の健康のためにも、歯科医院でスケーリングの治療を受けるようにしましょう。
セルフケアも入念に行い、正しいブラッシングを意識してみてください。力の入れ方や歯磨き粉の選び方などを意識するだけでも、歯垢を落としやすくなります。
「痛みを抑えた治療」をモットーにしている安岡デンタルオフィス 江坂院では、患者さまが気兼ねなくお悩みや不安などをお話しいただけるよう配慮しております。また、保険のスケーリングや自費のメニューに加え定期メンテナンスも行っています。スケーリングの治療内容や費用に不安がある方も、お気軽にご相談ください。



