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歯科医師が教える歯の健康のための【歯のコラム】

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2017.04.01

妊娠中の口の中のレントゲンについて

妊娠中、放射線を浴びるレントゲンの検査は心配ですよね。健康診断などでレントゲン検査を受けるとき、妊娠中もしくは妊娠している可能性があるか、確認された方も多いでしょう。妊娠中の歯科検診や治療でレントゲン検査が必要な場合、検査を受けても問題ないのでしょうか。

妊娠中のレントゲン検査、赤ちゃんへの影響は?

妊娠中のレントゲン検査、赤ちゃんへの影響は?

結論からいうと、妊娠中の治療で、歯科のレントゲン検査を受けてもおなかの赤ちゃんには問題ありません。レントゲン検査を受ける際は、放射線をよけるエプロンを身につけますし、口の中のレントゲンであって、おなかに直接放射線が当たるわけではないからです。

歯のレントゲンの放射線量は、6万枚撮影して危険レベルに達する程度

そもそも、レントゲン検査と妊娠にはどういった関係があるのでしょうか。 妊娠の時期にもよりますが、一般的に一度に胎児に直接50~100ミリシーベルトの放射線を浴びさせてしまうと、流産や小頭症などの奇形が発生する可能性があるといわれています。 歯のレントゲン撮影をした場合、胎児が浴びる放射線量はデジタルエックス線装置で 約0.0008シーベルト程度。つまり、6万枚以上のレントゲンを撮影しないと、危険レベルには達しないということになります。鉛の保護エプロンをしていれば、胎児が受ける放射線はほぼゼロになります。つまり、歯のレントゲンでおなかの赤ちゃんに影響を与えることはほとんどありません。 なお、歯医者さんでのレントゲン撮影装置には、デンタルとパノラマがあります。デンタルは、口の中にフィルムやセンサーを入れて撮影するもので、パノラマは患者さんのまわりをぐるっと回って撮影するタイプです。パノラマのほうが撮影時間が長いぶん、被曝量が多いように感じますが、実はパノラマのほうが放射線量は少ないとされています。

歯科医医院で、妊娠していることをきちんと説明しよう

このように、妊娠中に歯科検診でレントゲンを撮影しても、おなかの赤ちゃんにはほとんど影響がありません。しかし、歯科では妊娠しているとわかっていれば、レントゲン撮影を避けたり、保護用にエプロンをつけたりといった対応をするところがほとんどです。赤ちゃんと母体の健康状態は、お母さんのメンタルに左右される部分がとても大きく、妊娠中の女性は極度の緊張や体位によって、急に気分が悪くなることがあるからです。「妊娠しているのにレントゲンを撮ってしまった。赤ちゃんに影響が出たらどうしよう」とモヤモヤしていると、身体にさわります。歯科医院でレントゲン検査を受ける際は必ず、妊娠している旨を申告しましょう。また、気になることがあれば、レントゲン技師や歯医者さんにたずねましょう。 歯科医院にかかるときには、受付の際にも、母子手帳を見せて妊娠の経過を説明し、万が一の際のためにも、かかりつけの産婦人科がどこかについても知らせておくと安心です。また、妊娠中の女性は、投薬や治療の制限があるので、歯科治療が必要になったときには、産婦人科の先生にも伝えておくようにしましょう。 大切なおなかの赤ちゃんを守るためなので、妊娠しているときはきちんと歯医者さんに、その旨を説明するようにしてください。

本当に怖いのは妊娠中の歯周病

本当に怖いのは妊娠中の歯周病

実は、おなかの赤ちゃんに与える影響として、妊娠中のレントゲン検査より怖いのが、妊娠中の歯周病です。歯周病にかかっている妊婦が早産する確率は5倍も高まると言われています。 歯周病は、口の中の歯周病菌が「歯周ポケット」といわれる歯ぐきの隙間から入り込み、歯や歯を支えるあごの骨を破壊します。この菌は血管にも入り込み、血液といっしょに体中を巡って、さまざまな疾患を引き起こすことでも知られています。妊娠中の女性が歯周病にかかると、炎症を引き起こす物質の血中濃度が高くなり、胎盤を刺激します。すると、身体は出産の準備が整ったものだと勘違いしてしまい、陣痛や子宮の収縮が起こり、早産してしまうのです。 妊娠中はホルモンのバランスが変わるので、唾液がネバネバして歯周病菌が活躍しやすくなります。とくに、つわりがひどい妊娠初期は、気分が悪くて歯磨きどころじゃないという人もいるでしょう。歯ブラシを口に入れると吐いてしまう、ということもあるようです。妊娠後期でも、おなかが大きくなって胃を圧迫すると、食事がとりにくくなるので、小分けにして食べるようになります。すると、口の中に食べ物を入れている時間が長くなるので、口が酸性に傾いて虫歯になりやすくなります。 妊娠中でも歯科治療は可能ですが、体調が安定する妊娠4~7カ月目の安定期をおすすめします。デリケートな妊娠初期はちょっとした緊張が流産の危険性につながりかねませんし、おなかが大きくなる妊娠後期だと、治療を受けにくくなるかもしれません。 お母さん本人の健康だけでなく、生まれてくる赤ちゃんのためにも、妊娠中は歯を清潔に保つようにし、治療が必要ならば出産前に済ませてしまいましょう。

 

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