乳歯の生え変わりの仕組みは?生え変わりの順番はある?|吹田市江坂駅の歯科・歯医者【安岡デンタルオフィス】

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歯科医師が教える歯の健康のための【歯のコラム】

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2018.01.19

乳歯の生え変わりの仕組みは?生え変わりの順番はある?

ご自分のお子さんが他の子と比べて乳歯の生え変わりが遅いと心配になりますよね。ですが、乳歯の生え変わりのタイミングは個人差が大きく、お子さんの身体の成長具合によっても様々です。今回は、乳歯の生え変わりの仕組みと順番について詳しく見ていきましょう。

歯根ができる順番で生え変わる

歯根ができる順番で生え変わる

乳歯、永久歯ともに、歯の根の長さが2分の1~3分の1程度に成長すると、歯茎から萌出します。永久歯は、元々生えている乳歯の歯根を吸収しながら徐々に歯茎に向かって移動を始めるため、生え変わりの時期になると乳歯がグラグラし出して抜けやすくなります。

乳歯の生え変わりの順番は、後続する永久歯の歯根の成長が出来次第となるため、お子さんの身体の成長具合によって、生え変わりの時期も個人差が大きくなります。

■歯はぐらつく前からできている
乳歯は胎生6~8週、生え変わる永久歯は胎生20週~生後10ヶ月、第一大臼歯(6歳臼歯)は胎生20週、第三大臼歯(親知らず)は生後5年の間に、歯胚(歯の赤ちゃん)が歯茎の下で作られていきます。歯の元は、お母さんのお腹の中にいる時期から作られていることになります。

「歯の生え変わりが遅いが、永久歯はきちんとできているのか?」「異常のある歯並びにならないのか」をきちんと診断したい方は、歯のレントゲン写真を撮影することで、乳歯の下に永久歯が育っているのかを確認することができます。

最初に萌出するのは「下顎前歯」か「下顎第1大臼歯」

乳歯の生え変わりのタイミングは、6歳ごろになることが多いです。まず初めに乳歯が抜けだす場所が、「下顎前歯」になります。それと同時期に「6歳臼歯」と呼ばれる「下顎第1大臼歯」の永久歯が萌出し始めます。8歳ごろには、上下の第1大臼歯と前歯の萌出が完了します。

■矯正をするかどうかの判断は急ぎすぎない!
乳歯から永久歯に生え変わる時期を「混合歯列期」といい、この期間はお子さんの歯並びがとても悪く見えるため、歯並びを心配されて矯正を考える方も出ています。

ですが、この時期は「みにくいアヒルの子」(ugly duckling stage)と呼ばれ、どのお子さんも必ず歯並びの悪さを経験する時期になります。全ての乳歯が生え変わり、乳歯よりも大きな永久歯が綺麗に並ぶのに必要なスペースが生じているため、「すきっ歯」のように見えることもあります。
顎の成長に問題がなければ、自然と綺麗な歯並びに整うので、6歳前後で矯正を急ぐ必要はありません。

■最後に萌出するのは「親知らず」や「上顎第2大臼歯」
親知らずは元々ない方もいますが、「上顎第2大臼歯」の一番奥の歯が12~14歳ごろに生えたら歯の生え変わりの時期が完了します。全ての歯が生え変わる中学生の頃には、歯は全て大人の永久歯ということになります。

矯正を考えるタイミングとして、顎の成長をコントロールする必要がある場合は「混合歯列期」から始める必要がありますが、全ての永久歯が生え揃った段階であれば通常の歯に矯正装置をつけての治療を開始することが可能です。
どの時期から矯正すれば良いのか分からない場合は、歯医者に行って矯正の必要があるか判断してもらうと良いでしょう。

乳歯の生え変わりの順番は個人差がおおきい

乳歯の生え変わりの順番は個人差がおおきい

お子さんの見た目の成長(体重や身長)が周りの子と違うように、乳歯の生え変わりも個人差が大きくなります。乳歯の生える順番やスピードと比較して、永久歯の生える順番や乳歯の生え変わりはより個人差が出やすくなります。
上顎第1大臼歯を除いて、女の子の方が男の子よりも優位に永久歯の生えるタイミングが早くなります。

■乳歯が虫歯だとその影響を受けることも
特に9歳~11歳ごろにかけて萌出する側方歯群(犬歯、第1小臼歯、第2小臼歯)では、乳歯の健康具合により大きな影響を受けることになります。
「乳歯は生え変わるから虫歯になっても大丈夫」だと考えるご両親もいらっしゃるかもしれませんが、実は先行して生えている乳歯が大きな虫歯になっていると後続する永久歯にも悪影響を与えることになり、乳歯の生え変わりが遅れ、永久歯が出てくるタイミングも遅くなってしまいます。
綺麗な歯並びにするためにも、虫歯予防は乳歯の段階からきちんと行う必要があります。

永久歯が生えてこないこともある?!

人によっては、永久歯の元となる歯胚がなく、乳歯が抜けずそのままになっている方もいます。乳歯が生え変わるタイミングは全て後続する永久歯の成長によるため、永久歯の元自体なければ乳歯は抜けずそのまま生えた状態になります。

永久歯を1~3本程度先天的に欠如することは珍しいことではなく、2~10%程の確率で発見されることがあります。本人の自覚症状などはないため、歯医者に通院して初めて自分の歯が大人の歯ではなく、乳歯のままであることに気付くことになります。

乳歯は永久歯に比べて歯根も短く弱いため、虫歯などの影響を受けてしまう可能性が高くなります。また、抜歯になる可能性も高くなってしまうので、十分な注意が必要です。

 

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