2017.11.25
ランチ後に歯磨きができない…だけど口臭が気になるときは?
時間がない!そんな時の歯磨きは?
ランチはすぐに済ませなければならなかったり、ランチ時にお店が混んでいて少し時間が押してしまったという人はその後の歯みがきができず、口臭が気になることもあるでしょう。しかし、午後に入っている会議や商談は待ってくれません。食後に歯みがきの時間がないという人はこんな方法を試してみてはいかがでしょうか。
■ガムを噛む
ガムを噛むと唾液の分泌が促進されます。唾液によって口のなかの細菌や食べカスを流すこととガムの良い香りで口臭を予防できます。
■緑茶を飲む
ガムを噛みながら商談や会議に参加はできません。それに会社内でガムを噛んでいること自体に良い印象を持たれない可能性もあります。
そんな時は緑茶を飲むようにしましょう。緑茶の中には殺菌成分のあるカテキンが含まれていて細菌の活動を低下させてくれます。
食後すぐの歯磨き
例えばランチでお好み焼きや焼きそばといった「青海苔」を使う機会の多い料理を食べれば歯に青海苔が付着していないか気になりますよね。 ニンニクの入っている食べ物を食べれば口臭が気になりますし、コーヒーでも匂いに敏感な人は気になります。 食後すぐの歯磨きは口臭解消を目的とした大人のマナーとも言えるでしょう。
しかし、食後すぐの歯磨きには一石を投じたいと思います。 実は食後すぐの歯磨きは歯にとってはあまり良い影響はないのです。
「え?なぜ食後すぐに歯磨きをしちゃいけないの?」と思う人も多いでしょう。
食べ物を食べた後や、飲み物(主に清涼飲料水)を飲んだ後の口腔内は、口腔内pH(ペーハー)が酸性に傾いています。これは基本的に食べ物が酸性であることが原因でもあり、味付けで使用されている調味料の中でも塩っ気のあるものは、ほとんど酸性だからです。
酸性だと歯は溶けやすいのですぐに歯磨きをしなければいけないと思うかもしれませんが、逆で酸性で歯が溶けやすい状況で歯磨きをすると歯を削ることにつながってしまうのです。
30分ほど待てば唾液によって口腔内pHが中性に戻るので、もし時間に余裕がある場合は、食後から30分後に歯みがきをすることをおすすめします。
1日の中の歯磨き
数年前に比べてみても日本人のオーラルケア(口の健康への意識)は高まってきています。
ところで皆さんは1日の中で何回歯磨きをしていますか? 3回きっちり歯磨きをしているという人は少ないのではないでしょうか。
歯医者や歯科関係者でも1日に3回歯みがきをできている人は少ないかもしれません。
できれば1日2回は歯みがきをすることをおすすめしますが、いつのタイミングで2回みがけばよいのでしょうか。
その答えは寝起きと寝る前で、理由は就寝しているときは唾液の分泌量が減少するからです。
唾液というのは口の中にただ流れ出ているものではありません。唾液には以下のように口の健康を守る様々な働きがあります。
■虫歯・歯周病予防
虫歯や歯周病といった口腔内疾患は細菌が原因で発症します。口の中には常に数百種類もの細菌が生息していて、免疫システムと拮抗することで悪さをしないでいます。
また唾液の中には細菌の活動を弱らせる抗菌因子や殺菌作用のある因子が含まれています。これらが作用することで細菌が口の中で活発にならないようにしていますが唾液分泌が減少すると細菌は活動的になります。
寝起きの口腔内はトイレよりも細菌数が多いとされているので寝起きに歯磨きをすることと、就寝前にできるだけ細菌を少なくしてから寝るという意味で就寝前の歯磨きをお勧めしています。
■初期虫歯の治療
歯は石灰化をしていると歯科用語で言います。石灰化というのは貝殻などに使用される言葉ですが、骨や歯にも使われる言葉です。
初期虫歯というのは虫歯になり欠けている状態のことで、初期虫歯になると歯が脱灰をします。脱灰というのは石灰化が溶けてくることです。歯が溶けてくるのと同じ意味ですね。 唾液にはこの脱灰を抑えて再び石灰化させる効果があるのです。
初期虫歯を治療するとき、歯医者では虫歯と言いながら削らずフッ素を塗布して歯を強くする治療を行うことがあります。これと同じでごく初期の無地場であれば歯磨きを適切に行えば自然に治ってくれるのです。
■口臭予防
唾液分泌量が低下することで細菌が活発に活動すると前述で紹介しました。細菌が活発になると細菌が発生させる毒素も多くなります。毒素が発生すると口臭が発生する原因にもなり、寝起きに口が臭いというのは細菌が活発になっている証拠です。