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2024.07.02

肌荒れや舌の痛みがあったら注意!銀歯による金属アレルギー

銀歯を用いた治療と金属アレルギーの関係性

近年、歯科治療では「メタルフリー」という考え方が注目されています。メタルフリーとはその名の通り金属を使用しない治療方法のことを指します。

メタルフリーが注目されるようになった理由としては、耐久性や審美性の追求などがありますが、健康面からも金属を使用しない治療が推奨されるようになったという背景があります。

保険治療で使われる銀歯の素材は、経年劣化とともに金属が溶け出してイオン化して体内に入り込みます。

その結果、お口のトラブルや肌荒れ、全身の不調を引き起こすことが問題視されているのです。

そもそも、金属アレルギーとはどんなもの?

ネックレスやピアス、指輪をしていると肌がかぶれて痒くなった、という経験がある方もいらっしゃるかと思います。

こうした肌のトラブルは金属アレルギーによる症状の一つです。

また、金属アレルギーの中にはアレルギー物質を体内に取り込むことで発症するものもあります。

歯科治療のシーンでは、金銀パラジウム合金でできている銀歯をはじめ、矯正器具に使用される金属のワイヤーなどもリスクと言えるでしょう。

銀歯に使用される素材と成分について

歯科医療で使われる「銀歯」とは、正式名称を「歯科鋳造用金銀パラジウム合金」と言います。使用されている金属は金、パラジウム、銀、銅、その他からなる合金で、保険治療の詰め物や被せ物として一般的に使われています。

銀歯は、日本の歯科治療ではメジャーな素材である一方、海外の歯科治療ではあまり使われていないことから「リスクのある素材」という見方をされているのが現状です。

銀歯が金属アレルギーを引き起こす原因

銀歯による金属アレルギーは、一種の経年劣化によるトラブルという考え方もあります。

具体的には、銀歯に含まれているアレルギー成分が、長い時間をかけて唾液とともに溶けだし、体内に蓄積されることで金属アレルギーの症状が出ることがあります。

銀歯の耐久年数は、一般的に5年から7年と言われています。

それより昔に治療をした銀歯がある場合は、他の素材への再治療を検討することをおすすめします。

銀歯による金属アレルギーの特徴

銀歯治療が原因となって起こる金属アレルギーには、さまざまな特徴とリスクがあります。

まず、銀歯治療による金属アレルギーは遅延性アレルギーと言われる種類に分類されます。

遅延性アレルギーはその名の通り、アレルギー反応が現れるのが遅いのが特徴です。

そのため、もともと金属アレルギー体質の方であれば、事前に銀歯治療を控えることもできますが、銀歯治療後にアレルギーを発症した場合、銀歯がアレルギーの原因であることに気づきにくいかもしれません。

また、銀歯に2種類以上の金属が入っているとアレルギーを引き起こしやすいのもリスクの一つと言えるでしょう。

アクセサリーのように直接肌に触れて症状が出るケースと違い、お口の中は自覚症状が出るまで気づきにくい部分です。

患者様が気づかないまま、金属成分が蓄積してアレルギー症状が継続しやすいという点は、銀歯治療の大きなリスクとして知っておくべきです。

銀歯治療後に起こる金属アレルギー症状

金属アレルギーと言われても、実際に症状が出たことのない方にとっては、どんなものか分かりにくいかもしれません。

ここでは、銀歯治療後の金属アレルギーでよくみられる症状をピックアップしていきます。

「もしかすると自分も金属アレルギーなのかもしれない」と思うことがありましたら、早めに歯科医院へご相談ください。

口内炎、口角炎、舌炎

銀歯に直接触れている部分で口内炎や口角炎、舌炎が起こる場合があります。

頬の粘膜や舌にヒリヒリとした痛みや違和感が続く場合や口内炎を繰り返してしまう場合には、もしかすると銀歯によってアレルギー反応が出ているのかもしれません。

その他にも、銀歯治療を行った付近で歯茎のただれや腫れが起こる場合にも、アレルギーの可能性を考えて必要な処置や対策を行っていく必要があります。

ニキビや湿疹などの肌荒れ

銀歯治療後に金属アレルギーを発症すると、肌のカサつきやニキビなどの症状が出ることがあります。

きちんとケアをしているのに肌荒れが改善しない、皮膚の疾患ではないと言われた、などの場合には、銀歯による金属アレルギーの可能性も視野に入れて改善に取り組むようにしましょう。

味覚障害

口腔内で起こる金属アレルギー症状の一つとして、味覚障害があります。

アレルギーによって舌の表面にある味を感じる器官の機能に異常をきたし、食べ物の味を感じにくくなってしまうのです。

味覚障害は亜鉛やビタミン、鉄分の不足など栄養不足によっても起こることがありますが、食生活や生活習慣の乱れに心当たりがない場合にはアレルギーによる味覚障害の可能性があります。

全身のかゆみやかぶれ

銀歯による金属アレルギーは大きく分けて接触性のものと全身性のものがあります。

接触性のものでは主に口内炎などお口の中に症状が現れますが、全身性のものはその症状も発症箇所も患者様によって異なります。

全身性のアレルギーはアレルギーの原因となる物質が体の中に吸収されてしまうことで起こります。

体にかゆみが出たりかぶれていたりする場合には、金属アレルギーの症状かもしれません。

掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症とは、掌や足の裏に複数の水疱や膿疱ができる全身性の金属アレルギー皮膚炎です。

皮膚の赤みやカサつき、ひび割れをはじめ、爪の凸凹や変形、手足の骨・関節に痛みを生じるケースもあります。

掌蹠膿疱症自体はステロイド外用薬や内服薬を用いて治療を行うことができますが、銀歯による金属アレルギーの場合には要因となる銀歯を再治療する必要があります。

金属アレルギーのリスクを回避する治療方法

「もともと金属アレルギー体質で、銀歯治療以外の方法を知りたい」「アレルギーが不安なので過去の銀歯治療の箇所を他の素材へ取り替えたい」など、患者様によっては金属を使用しない治療を必要としている方もいらっしゃいます。

日本の歯科治療において銀歯は保険診療の基本的な素材です。

一方で、自費診療の場合は銀歯よりも耐久性・審美性・安全性に優れた素材を選択することが可能です。

コンポジットレジンを用いた治療

コンポジットレジンとは、プラスチックの素材のことを指します。

小さな範囲の虫歯治療であれば、コンポジットレジンを用いた詰め物治療が可能でしょう。

コンポジットレジンは銀歯同様、保険診療の範囲内で治療を受けることができます。

銀歯に比べると審美性に優れていますが、経年劣化による変色や脱落のリスク、広範囲の治療には使用できないといったリスクもあります。

セラミック・ジルコニアを用いた治療

セラミックやジルコニアは、自費診療の詰め物・被せ物として代表的な素材です。

耐久性、審美性ともに保険診療の素材よりも優れていることはもちろん、金属を一切使用していないのでアレルギー体質の方でも不安なく治療を受けていただける選択肢です。

陶器であるセラミックや二酸化ジルコニウムを主成分とするジルコニアインレー、クラウンは生体親和性に優れており、虫歯の再発を予防することにもつながります。

まとめ

銀歯を用いた治療は、費用を抑えながら最低限の噛む機能を取り戻すことができますが、一方で、知らず知らずのうちに金属アレルギーのリスクを高めてしまう可能性を含んでいます。

虫歯治療による金属アレルギーは、口内炎や肌荒れをはじめ、さまざまな症状を引き起こすことがあります。

金属アレルギー体質の方や、銀歯治療後に肌荒れなどのトラブルが続いている方は、事前にアレルギーのリスクが少ない治療を選択することも大切です。

例えば保険診療の白い素材を用いた治療や、自費診療でセラミック治療を選択するなど、さまざまな選択肢がありますのであらかじめ歯科医院で治療方法について相談することをおすすめします。

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