2025.03.22
小児矯正の費用相場はいくらぐらい?費用内訳と費用を抑えるコツを解説
子どもの歯並びを見て、「歯列矯正をしなきゃいけないかも?」と思った時、まず気になるのが治療にかかる費用ではないでしょうか?
小児矯正には乳歯が生えそろってから、すべてが永久歯に生え変わるまでに行う第一期と、永久歯に生え変わってから行う第二期があります。
平均費用は、第一期が5万~30万円、第二期が40万~60万円。第一期で治療を終了することもありますが、第一期・第二期とも治療する場合、トータルで30万~80万円が必要となります。
以下で、矯正治療に使う装置代やそれ以外の診断料などの目安も紹介します。
小児矯正とは?
小児矯正とは、成長期の子どもを対象に行う矯正治療のこと。
- 第一期:乳歯から永久歯に生え変わる3~12歳ごろに行う
- 第二期:永久歯に生え変わった11~13歳ごろに行う
の2種類があります。
小児矯正・第一期で必要な費用
第一期では、装置を使って顎の発育を助ける、もしくは抑制することで、適正な顎の成長に落ち着かせることを目的とします。その結果、永久歯の生えるスペースが確保される可能性が高くなり、第二期治療に進む際に歯を抜くことが比較的少なくなります。
第一期で使う装置で代表的なものと、その目安費用は以下の通りです。
矯正装置 | 目的 | 費用相場 |
床矯正 | スクリューのついたプラスチック製の装置。顎の骨を広げて永久歯が正しく生えるスペースを整える | 10万~40万円 |
プレオルソ | ポリウレタン製のマウスピース。乳歯の位置をコントロールして、永久歯が並ぶスペースを整える | 3万~20万円 |
リンガルアーチ | 主に奥歯を固定する目的で使う、歯の裏側に着けるブラケットとワイヤーからなる装置 | 3~5万円 |
T4K トレーナー | シリコン製マウスピース。口腔機能の悪い癖を改善し、歯並びを整える。出っ歯でよく用いられる | 5~10万円 |
第一期の治療費の平均は20万~30万円。本格的な矯正治療である第二期に比べて、治療費が安い傾向があります。また、第一期のみで治療を終えるご家庭もあります。
小児矯正・第二期で必要な費用
第二期では、第一期では整えきれなかった細かな歯並びのゆがみを、マルチブラケットやマウスピース型矯正装置を使って整えていきます。治療内容は成人矯正とほぼ同じです。
第二期で使う装置で代表的なものと、その目安費用は以下の通りです。
矯正器具 | 目的 | 費用相場 |
マルチブラケット | いわゆるワイヤー矯正。歯の表面にブラケットを取り付け、そこにワイヤーを通し、歯並びを矯正する | 40~60万円 |
マウスピース型矯正装置 | 薄くて透明な医療用プラスチック製のマウスピース。形が少しずつ違うマウスピースを、順次取り換えて装着することで歯を動かす | 20~40万円 |
マルチブラケットには、ブラケットを歯の表側につける頬側矯正と、歯の裏側につける下側矯正(リンガル矯正)があります。また頬側矯正では、目立ちにくい透明なブラケットを用いたクリアブラケットもあります。
第二期の平均的な費用は40万~60万円です。マウスピース型矯正装置の方がマルチブラケットより費用は抑えられますが、年齢や歯の状態によっては適用できない場合もあります。
その他の費用
矯正治療では、装置以外に検査料や調整料、装置での治療終了後に歯が後戻りしないように保つ保定装置料などが必要となります。小児矯正に必要となる装置代以外の主な費用は以下の通りです。
処置内容 | 費用相場 |
初診およびカウンセリング料 | 無料~5,000円 |
精密検査や診断料 | 5,000円~2万円 |
処置料や調整料 | 1回あたり 5,000円~1万円 |
保定装置料 | 5~10万円 |
第一期・第二期から保定までのトータルで見ると、小児矯正には平均で30万~80万円の費用がかかってきます。
安岡デンタルオフィスの小児矯正の費用
当院の小児矯正歯科では主にプレオルソとクリアブラケットを提供しています。以下に、2025年3月時点での料金を紹介します。
プレオルソ
プレオルソのみでの矯正 | ¥165,000(税込) |
調整料・指導料 | ¥3,300(税込)/月 |
- プレオルソ後の固定装置をつけての矯正は費用に含まれていません。
- 成人矯正が必要となった場合には成人矯正費用が全額必要となります。
- 分割払いはできません。
- クリアブラケットかプレオルソかは、歯科医師が口腔内を確認した上での相談となります。
クリアブラケット
データ収集 | 口腔内写真・顔貌写真・レントゲン写真・模型等矯正に必要な資料の採取 | ¥22,000(税込) |
診断 | 矯正専門の歯科医師より検査結果のお伝え、治療の相談 | ¥33,000(税込) |
装置 | プレオルソ+クリアブラケット | ¥495,000(税込) |
調整料・指導料 | ¥3,300(税込)/月 |
- プレオルソでの矯正後に固定式装置をつけての小児矯正治療が必要になるケースがあります。その場合の費用は含まれています。
- 小児矯正から成人矯正に移行する場合は差額が必要です。(差額:¥440,000(税込))
小児矯正に健康保険は適用できる?
基本的に、歯並びを整えるための小児矯正は保険適用になりません。
小児矯正が保険適用になるのは、日本矯正歯科学会が定めた次の3つの場合のみです。
- 「別に厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正治療
- 前歯及び小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全(新しい歯が生えてこない)に起因した咬合以上に対する矯正歯科治療
- 顎変形症の手術前・後の矯正歯科治療
また、上記、日本矯正歯科学会が定めた疾患に該当する場合でも、状態によっては保険が認められないケースもあります。詳しくは歯科医師にご相談ください。
小児矯正の費用を少しでも抑えるには
効率的に治療が進むよう歯科医師の指示を守る
歯や顎の発育を利用して行う小児矯正では、
- 適切な時期に治療を開始する
- 歯科医師の指示した装置着用時間を守る
- 歯科医師の指導通りに、口の体操をする
などを実行することで、効率的に治療を進めることができます。
このことにより治療期間が短縮される、第一期治療で終了となる可能性が高まるなどが期待できます。それは費用を抑えることにもつながります。
医療費控除を利用する
医療費控除とは、年内に使った医療費が生計を一つにしている家族合計で一定額を超えた場合、所得税や住民税の控除が受けられる制度。一般的には、10万円を超えた場合が対象となります。
審美目的の治療は医療費控除対象外ですが、子どもの歯や顎の発育を促進する小児矯正は、医療費控除の対象となります。
医療費には以下のようなものが含まれます。
- 診察代、検査代
- 矯正装置料
- 矯正器具の調整料・処置料
- 治療に必要な医薬品の費用
- 通院のための交通費(公共交通機関が基本)
医療費控除を受けるには確定申告をしなくてはいけません。確定申告に必要な書類をきちんと保管しておくようにしましょう。
クレジットカードで支払う
カード払いだからと言って、治療費用が安くなるわけではありません。しかし、歯科医院での支払いでも通常のショッピングと同じようにポイントやマイルが貯まります。貯まったポイントやマイルも通常のカード決済と同様に電子マネーや航空券への交換など、様々な用途で利用できます。
江坂で小児矯正をするなら安岡デンタルオフィスへ
小児矯正の平均費用は30万~80万円と高額になります。医療費控除などを利用して、少しでも費用を抑えていただきたいと思います。
費用面で小児矯正治療を迷っていらっしゃる保護者も多いと思いますが、歯並びが悪いことで
- 自己肯定感が下がる
- 成長に影響が出る
- 虫歯や歯周病になりやすくなる
などのデメリットが考えられます。
歯がうまく並んでいないことで、あごがない鳥顔、口元全体が前にでる口ゴボになるなど、顔貌に影響が出てくる場合も少なくありません。
大人になってからも矯正治療はできますが、顎の骨がやわらかく、歯や顎が動きやすい子どもの頃に治療する方がスムーズにいく面もあります。
お子様の将来のために小児矯正を検討中の方は、ぜひ当院までお問い合わせください。LINEでの相談フォームも用意しております。