2023.02.20
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所
こんにちは。みなさまは現在、日本国内には歯の治療ができる医院は何軒あるかご存知でしょうか？
厚生労働省が2022年10月末に発表した施設動態調査によると、全国で6万7723施設あるそうです。ちなみに国内のコンビニエンスストアの店舗数は現在約5万7000店舗。つまり、日本国内の歯科医院の数はコンビニエンスストアよりも多いのです。こんなに多い歯科医院からみなさんはどのようにして選んでいらっしゃいますか？そして歯科医院を選ぶ際のポイントは何ですか？
インターネットで歯科医院選ぶポイントを検索したところ、駅・自宅・職場から近い、土日診療、治療費、夜間診療、医院が綺麗などが多いそうです。そして医院を選びその後、実際に受診にまで結びついたきっかけに利用した媒体は、口コミが掲載されているような情報サイトや歯科医院のホームページがチェックできるインターネットやSNSが多いようです。その他、インターネットやSNSを利用されない方は看板や電柱に掲示されている広告を見て等があげられていました。
確かに、これらのインターネット上から得られる情報は選ぶポイントにとても参考になると言えます。ただし、上記でお話ししたようにこんなに歯科医院が多いと、同じような条件で受診候補になる医院が何軒かは上がってくる方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか？
もしそのような状況になった際は候補となった医院の名前に注目するのも選ぶ時に参考になる場合があります。
選択に困った際に気になる医院名に注目してみましょう。
「〇〇歯科クリニック」、「〇〇歯科医院」、「〇〇診療所」、「〇〇デンタルオフィス」等、歯科医院はさまざまなネーミングがあります。そして、このような医院名の前後に「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」や「か強診」とついた歯科医院名を見たことはありませんか？
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所とは？
一般には聞き慣れた言葉ではないかと思いますが、この「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所（か強診）」とは2016年に保険の改定によって新たに制定された制度です。
小さなこどもから高齢者にいたるまで、生涯にわたって歯を失うリスクの高い虫歯や歯周病の重症化予防を目的とした歯科の治療を積極的に行い、歯科のみならず医療や介護にわたり幅広い知識もあり、地域医療を担う歯科医院だけが認定される制度です。
か強診に認定されるには？
この制度に認定されるのには多くの認定基準が制定されています。ここでは数多い認定条件の一部をご紹介します。
充実した人員体制が行われている。
医療安全対策に関わる研修を受けた医師や高齢者の口腔機能管理に関わる研修を受けた歯科医師、メンテナンスや予防について携われる歯科衛生が各１名以上常勤している。
地域の医療機関と連携体制が取れている
治療時の緊急事態に迅速に対応するために、幅広く別の保険医療機関や介護・保険サービス機関といった地域の医療機関と連携体制が取れている。
歯を長持ちさせることができる治療や訪問歯科治療の実績がある
- 該当地域での訪問治療がきちんと実施できる体制が整っている。
- 歯周病に関するメンテナンスや補綴物の維持の管理を継続的に行なっていた実績がある。
設備や器具について
- 歯科のユニットごとに歯科治療の際に飛散する物質を吸引できる機器が完備されている。
- 治療中に患者様の体調が急変した際に、AEDや酸素共有装置、血圧計、急患蘇生薬剤などといった緊急時に対処できる設備や器具が整備されている。
衛生管理や感染の防止対策
- 衛生管理に十分対応した管理体制や感染防止対策の設備が完備されている。
- 施設内が禁煙となっているなど。
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所のメリット
認定を受けた歯科医院では認定を受けていない医院では保険適応されない治療が受診することができます。
例えば、予防を目的とした治療（PMTC）は基本的には保険適応外ですが、認定医院では保険内で一カ月ごとに受けることができます。また、認定医院では、保険適応で行うフッ素塗布を毎月受けることができます。（認定されていない医院では通常３カ月の間隔をあけないと受けることができません。）等。その他にも認定医院での治療はたくさんのメリットがあります。
今後たくさんある医院の中から選ばれる際の条件に「か強診」も入れてお探しになるのもおすすめいたします。
