2017.11.22
咀嚼でやる気を起こす!よく噛むことがうつ病の解消に繋がる理由
うつ病になる原因
うつ病は現代社会人がいつかかってもおかしくない病気です。主な原因はストレスと言われていますが他にも何点かうつ病になりうる原因があります。 ■環境の激変 配偶者の方や親御さんの関係で引っ越しをしなければいけないときなどが主な環境の変化です。新しい職場や新しい人との出会い、子供であれば新しい学校など環境の変化は心に負担をかける原因になります。 ■人間関係のトラブル 人間同士ぶつかることもあります。そんな人間関係でギクシャクしてしまったときに真面目な性格の人は思い悩んでしまうことがあるようです。 ■親しい人間の死 親御さんや親しい友人の死は過度のストレスを受けることが多いです。変わりになる人はいませんし時が流れるのを待つしかないのでストレス解消もしにくいです。 ■慢性疲労 慢性的に疲れがたまっている場合はうつ病のリスクが大きく上がります。 ■脳血管障害 脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患を発症した患者さんの多くでうつ症状がみられています。血流量や血行が影響しているものと考えられていますが実際に何が原因かははっきりしていません。 ■薬の副作用 血圧を下げる働きのある降圧剤や抗がん剤の副作用でうつ症状が出ることがあります。 これらのことがうつ病の原因としてあげられます。
うつ病のメカニズム
では、実際に身体の中ではどういったことが起きてうつ病へつながっているのでしょうか。 私たちの身体の中には様々なホルモンや神経細胞が存在しています。神経細胞同士はつながっているわけではなく神経伝達物質と呼ばれるものを介して情報交換をしています。身近なもので例えるのであれば郵便配達をしてくれるのが神経伝達物質です。 その中でもセロトニンと呼ばれる神経伝達物質がうつ病では大きく関わってきます。セロトニンは気分や感情といった心の健康に関わっています。しかし、うつ病の人はセロトニンが十分に分泌されていないことがわかりました。 セロトニンの分泌量が減少することで感情や気分のコントロールがうまくいかないでうつ病状態になっていたのです。
咀嚼とうつ病
うつ病にはセロトニンが関係しているとお伝えしましたが、咀嚼とセロトニンも大きく関係しています。まず、咀嚼をしているとただ噛んでいるだけでは?と思っている人が多いですが人間の体の機能には様々な関連性があります。 歯の根元近くには歯根膜という薄い膜が歯の根っこを覆っています。この歯根膜は噛んだときに歯に加わる圧力を受容して脳に伝えてくれます。脳はその信号を受け取ると満腹中枢を刺激し、セロトニンを分泌することがわかっています。 セロトニンの量が不足してうつ病の症状が起きる可能性がありますので、咀嚼をすることでセロトニンを補充すれば、うつ病の予防としても効果が期待できるでしょう。
他にもすごい咀嚼のチカラ
咀嚼はうつ病の改善以外にも身体に良いことをしてくれます。歯医者でもよく噛んで食べてくださいと言われますよね?最後に咀嚼の良い点をいくつか紹介します。 ■ダイエット効果が期待出来る 咀嚼をすることで脳にある満腹中枢を刺激してくれます。ラーメンやそばといった麺類はズルズルすすりながら食べるので満腹中枢が刺激されるのが遅くつい食べ過ぎてしまう傾向がありますが、咀嚼すれば満腹中枢の刺激により腹8分目程度で満腹と感じることができるのです。 ■胃腸への負担が減る 咀嚼すると食べ物は細くなります。食べ物は胃で消化されて、腸で吸収されますが消化も吸収も大きな食べ物よりか細くなっている食べ物の方が効率よく行えます。 ■虫歯のリスクが下がる 皆さんは唾液が常に一定量分泌されていると思っていませんか?実はそうではなく唾液は咀嚼をしているときは多く分泌されるのです。 理由としては様々ですが、唾液には食べ物を消化する消化酵素が含まれているので消化の補助として分泌量が多くなるのではと考えられています。 他にも唾液が分泌されると口の中に残っているプラークや細菌を洗い流してくれる効果が期待できるので虫歯予防という観点からも唾液を評価することができます。