2016.07.15
年を取ればとるほど口臭のニオイが変わるって本当?
加齢臭に悩む方の中には、口臭が加齢臭を引き起こしていると考える方もいるかもしれません。しかし、加齢臭を引き起こすノネナールという物質は皮脂腺から分泌されるため、呼気に含まれることはありません。加齢臭が出やすいのは、耳のうしろや頭、首などの皮脂腺が多い部分から多く発生します。 加齢とともに口臭が変わってきたと感じる場合は、加齢臭とは別の原因が考えられます。
口臭は、口、鼻・喉、胃腸の病気、糖尿病、呼吸器疾患、肝臓病、腎不全などさまざまな原因が考えられます。 中でも加齢による口臭で多いのは、唾液の分泌が少なることで引き起こされるケース。いわゆる「ドライマウス」によるものです。唾液が少なくなると口の中が乾燥し、雑菌が繁殖しやすくなります。お口の中がネバネバしている、食べ物が飲み込みにくいという自覚がある人は要注意です。 また、唾液が少なくなると歯周病や虫歯を引き起こす菌の活動を抑えにくくなり、こうした疾患にもかかりやすくなります。加齢とともに歯茎の筋肉がゆるむので、歯と歯茎のすきまに汚れや食べかすがたまりやすくなり、歯垢や歯石がたまりやすくなります。その結果、歯周病や虫歯になりやすくなるのです。 歯周病や虫歯が進行すると、口の中が腐ったようなにおいになります。
ホームケアをしっかりしているつもりでも、日ごろの歯磨きでは歯垢や歯石を完全にとりきることは難しいといえます。そのため、歯科医院にいき、歯医医師や歯科衛生士の指導のもと、歯のクリーニングや定期的な歯茎のチェックなどを受けることをおすすめします。 健康な歯を維持している人は、人生をエンジョイできる「健康寿命」が長いともいわれます。