2024.02.13
審美歯科で傷んだ歯をキレイに!審美補綴で人生を変えよう
審美歯科といえばホワイトニングのイメージが強い方が多いかもしれませんが、審美歯科は美しさに焦点を当てた総合的な歯科医療を意味します。
審美歯科は、矯正治療・ホワイトニング・歯周外科・審美補綴の4つに分けられます。今回は、審美補綴治療と歯周外科治療を併用した症例をご紹介しますので、歯を綺麗にしたい方はぜひご一読ください。
審美補綴とは
審美補綴とは、歯の形や色合い、歯並びを大きく変えたい場合、歯を削って、補綴物(被せ物)により歯の形や色味を変えること、歯周外科治療とは根本的な部分から整えていく治療のことです。左右で違う歯茎の高さやラインを整えたりするのも、歯周外科治療の仕事です。
審美補綴を使用する際の治療の流れ
審美補綴治療と歯周外科治療を併用した症例をご紹介する前に、審美補綴を使用する際の治療の流れをご覧ください。
1.カウンセリング
カウンセリングでは、患者様からお話をうかがいます。形や色合いなどの好みも把握できるよう、細かなヒアリングを心がけます。例えば、「ガミースマイルで歯茎が見えないようにしたい」「歯の長さを変えたい」など、仕上がりに直結するあらゆる要望をお聞きします。
2.歯の型取り・ワックスアップ
患者さんの歯の型取りをしたら、石膏模型を使って最終的な完成形を作るワックスアップという作業です。ワックスアップは、蝋で溶かしたワックスを盛って、事前にヒアリングした理想の形を作る重要な作業です。
3.仮歯の作成・仮留め・診断
ワックスアップに対して患者様から了解を得たら、いよいよ、歯科技工士によるプラスチック製の仮歯の作成です。仮歯が完成したところで、患者様の歯を削り小さくして、仮歯を入れます。
実際に使用してみて、日常生活に支障がないか、理想の形か、歯の大きさや色合いなど問題ないかをかどうか判断してもらいます。ディスカッションを繰り返し仮歯を仕上げます。
4.本歯の作成・仮留め・診断
患者様からの了解を得たら、本歯作成です。歯科技工士が、患者様の理想の形や色合い、スマイルライン、仮歯での変更事項などを実際の形にしていきます。陶器の本歯を焼き上げて、補綴物の完成です。
5.本留め・治療終了
本歯が完成したら、まずは仮留めを行います。仮装着して、見た目や色合い、透明感、食事中違和感があるか、など細かいところまでチェックしていただきます。患者様から最終的な了解を得たら、セメントで本留めを行い治療完了です。
歯茎だけでなく歯も対称にして綺麗な歯に
さて、それでは今回の症例を詳しく見ていきましょう。初診時、患者様の左上の前歯は欠けており、右の前歯は、歯ぎしりが原因で斜めに削れていました。さらに、歯茎の高さが左右で非対称になっていました。
そこで、当院は「左右の対称性だけでなく、歯の並び自体に対称性がある方が綺麗です。どうせなら、二つともやりませんか」と提案させていただきました。
- 歯茎を切って歯茎を左右対称にする
- 歯も左右対称にする
まず、歯茎を切り、根管の骨を少し削って左右対称にします。歯肉を切除するときは、事前に局所麻酔などを行うので、痛みはありません。さらに、切除するときは電気メスやレーザーを使うので、術後も痛みはほとんどありません。
歯科補綴物(ほてつぶつ=歯の被せ物)とは
欠けている歯に入れるのが、補綴物です。歯科治療における補綴物とは、歯が欠けたりなくなったりした場合にその部分を補う「クラウン」、部分入れ歯「ブリッジ」「インプラント」などの数種類の人工物のことです。この治療では、クラウンを使用しました。
審美歯科で使う材料には、メタルボンド・ラミネートべニア・オールセラミックスクラワンと主に3つありますが、今回の治療で使用したのは、オールセラミックスクラウンです。
オールセラミックスクラウンとは
オールセラミックスクラウンは、セラミックだけで作った被せ物です。自然な美しさが特徴で、歯肉となじみやすいです。金属アレルギーの方でも安心。歯列の大幅な変更やある程度の色味の表現も可能です。
強度があるため、欠ける心配はありません。特に、臼歯部(前歯より奥)に使用することが多いです。
歯列の大幅な変更ができるという点ではメタルボンドも同じですが、オールセラミックスクラワンを多用することで、歯茎自体もより若々しいピンク色にすることができます。
こだわりは自然な透明感
上の歯は、一番白い色合いの「B0(ビーゼロ)」にしました。ビーゼロをいれると、透明感がなく不自然な歯になりやすいのですが、当院では、自然な仕上がりになります。
それは、透明感を基礎にしており、歯の先端部分に透明な部分があるからです。これが、当院こだわりの透明感、トランスルーセンシーです。
壁のように真っ白い歯もありますが、透明感を加えることで、より馴染む白さを手に入れることができるのです。透明感がないと、調和しないマットな質感になってしまいます。
私たちの審美治療の補綴物、被せ物のこだわりは、何といっても透明感です。当院が10年間研究を重ねて、自然な仕上がりになる透明感を実現しました。今後も、「自然で白い歯」をさらに追求したいと思います。
補綴物を作るときは形と色合いが重要
補綴物を作成した歯科技工士の一柳先生曰く、「補填物を作る上で、形と色合いがセット」とのこと。患者様の望む歯の形、色合いの完成像をできるだけ具現化することが重要で、色や形をいかに天然のリアルな歯に見えるかにこだわります。
注意しているのは、顔の輪郭、目の位置、鼻の位置などと同じように、歯も顔のパーツとして捉えていることです。そして、歯一つひとつの形が、全体的に調和しているかを重要視しています。
全体的に調和が取れたら、透明感を加えます。透明感を出そうとすると、透明感が強いパウダーを多く盛りがちですが、そうすると、光で透けてグレーがかってしまいます。かえって、暗くなりすぎてしまうんですね。つまり、透明性が出すぎてもダメなのです。
天然の歯の質感に近づけていく手作業
また、男性と女性で、補填物の形を少し変えるのがポイントです。例えば、男性ならば少し角ばった歯、女性ならば丸みを出した優しい歯が好まれます。患者さんの好みと照らし合わせながら、天然の歯の質感に可能な限り近づけて、歯の形を完成させていきます。
数種類の陶器の粉末を土台のフレームに筆で盛り足していくのですが、1本ずつ筆を使って絵を描くように手作業するため、技術によって仕上がりに差が出やすいです。また、白のパウダーと透明のパウダーのバランスにも気を配る必要があります。
歯をキレイにしたことで自信を得ることができる
骨を削る量は、最初に想定していたよりも多くなり、歯や歯茎、骨に対するダメージ、歯茎に対するダメージが大きかったことは否めません。しかし、患者様にはとても満足していただけました。
歯並びだけでなく歯茎にも対称性があることも、満足していただけた大きな理由です。歯をキレイにしたことで、患者様はかけがえのない自信を得ることができたのではないでしょうか。
当院は、他院と大きく異なる点があります。それは、最初から最後まで、患者様・歯科医師・歯科技工士の三者で、密にコミュニケーションを取りながら治療を進めていくところです。共通のゴールに向かって一緒に進むことで、患者様の希望を実現することができるのです。
審美歯科は、歯の形や歯並び、歯茎のラインを変えるなど、歯と歯茎の調和を目指す治療です。「透明感のあるきれいな白い歯」を手に入れたい方は、ぜひ安岡デンタルオフィスへご相談ください。
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『あの頃の綺麗な歯を取り戻そう!審美修復(審美補綴)について』