2016.10.01
精密さが売りのマイクロスコープを使った歯科治療のメリット
マイクロスコープを使った場合の主なメリットは以下の通りです。 ● ミリ単位での調整が可能になり、詰め物やかぶせものなどの形成がキレイにできる ● 小さな病巣でも、拡大することで発見の精度が高まる ● 微妙な色の変化に対する視認性が高まり、インプラントなど審美歯科では色合わせの精度が上がる ● 治療精度が高まるので、治療の効果が長持ちする また、マイクロスコープを使うことで、治療の過程を画像で記録することができるようになります。治療後に、患者さんの歯の状態を見せながら、どういった治療を行ったのか画像とともに説明できるので、患者さんと歯科医のコミュニケーションが密になり、診療に対する意識の共有がしやすくなります。治療方針をしっかりと説明することで、「かかりつけの歯医者さん」としての信頼性も高まります。
マイクロスコープがとくに活躍するのは、歯の根っこ「根管」の治療だといわれます。 根管治療とは、歯の神経が死んでしまったとき、歯の根の中を消毒して細菌が感染しないように薬を詰め、神経がなくても自分の歯をできるだけ長く生かすための治療です。 歯の根の数や形は皆すべて同じというわけでなく、個人によって異なります。歯の根の中は暗く、肉眼では見えません。そこで、一般的な歯科治療では二次元のレントゲンを撮影し、根の形を確認しながら治療を進めます。しかし、根の先端まではチェックできないので、歯科医の経験やカンに頼って治療する部分が多いにありました。 一方、マイクロスコープを導入すれば、今まで見えなかった根の先端まで確認しながら治療できるので、精度が上がります。 歯科治療の先端をいくアメリカでは、根管治療の専門医にはマイクロスコープの使用が義務付けられています。根管治療でなかなか成果が出ないという方、一度治療方針を見直してみませんか?